研究課題/領域番号 |
04670883
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山本 晴康 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10092446)
|
研究分担者 |
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
宗田 大 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50190864)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | ACL再建術 / 同種腱 / 自家腱 / 組織学的検討 / 力学的検討 |
研究概要 |
(目的)本研究では同種腱を用いた前十字靭帯(ACL)再建術に靭帯補強材を用いることの効果を家兎を用いて組織学的にまた生体力学的に検討した。 (方法)日本白色家兎14羽(平均体重3.2kg)を用い、2群にわけた。同種再建群では、別の家兎から採取し、-80℃で1ヵ月保存したアキレス腱を移植腱として用い、pull-out法にて右膝の前十字靭帯をドリル穴法で再建した。補強群は同様に処理したアキレス腱に3mm幅のポリプロピレン製の靭帯補強材(LAD)を縫いつけて再建術を行った。術後はプラスチック製ギプスにて4週固定しケージ内にて飼育した。術後3ヵ月にて屠殺し各群で2羽はマイクロアンギオを行った後に軟線X線撮影を行い、10%ホルマリンにて固定し、組織標本を作成した。残りの5羽は膝関節全体の前後動揺性を10Nでの繰り返し実験後、大腿骨ー再建ACLー脛骨複合体としてインストロン万能試験機にて破断試験を行った。 (結果)マイクロアンギオでは補強群で血行がやや乏しい傾向が認められた。組織像では両群ともに正常の靭帯と比較して細胞成分が豊富であり、補強群では靭帯中央部に壊死部の残存が認められた。生体力学試験では補強群で有意に前後動揺性が少なく、強度にも補強群で優れていた。 (検討)同種腱をLADで補強することにより術後3ヵ月の時点で同種腱単独よりも力学的に優れた前十字靭帯が再建されたが、以前に行われた自家腱単独の例と比較して組織学的にはやや靭帯の成熟過程は遅れていると判断された。今後自家腱群との比較とより長期の経過を観察する必要があろう。
|