研究課題/領域番号 |
04670910
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
阿部 宗昭 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (70084994)
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研究分担者 |
石津 恒彦 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70222990)
土居 宗算 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70197995)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 骨延長 / 仮骨延長法 / 創外固定 / 骨強度 / 骨切り部位 |
研究概要 |
54羽の家兎の下腿骨に小型の骨延長器を設置後、オシレイティングソーを用いて脛骨を骨切りし、仮骨延長法による脚延長術を行った。骨切り部位を変えることにより各群を比較し、以下の新たな知見を得た。 1.骨切り部位が一つであるMonofocal延長では、近位骨幹部での骨切り群(以下、近位群)と遠位骨幹部での骨切り群(以下、遠位群)とを比較した。Softex像による延長経過中の仮骨形成は、近位群の方が遠位群より明らかに良好であった。延長終了後の皮質骨化の完成した時期において、延長骨の捻り強度を比較した結果は、近位群のほうが遠位群より大きくその差は有意であった。よって家兎の下腿骨では、Monofocal延長時の骨切り部位は近位部で行うのが適切であると考えられた。延長部の組織学的検討においては、両群とも軟骨内骨化と結合組織内骨化とが混在していた。しかし仮骨形成が良好であった近位群の中には結合組織内骨化のみを認めるものもあり、骨切り部位を含めた延長条件は、骨化様式の決定に関与していることを示唆した。 2.骨切り部位が二つであるBifocal延長では、中間骨片が短くなるように近位部で2カ所の骨切りを行った群(以下、short群)と中間骨片が長くなるように近位部で1箇所と遠位部で1箇所の骨切りを行った群(以下、long群)とを比較した。Softex像による仮骨形成はlong群の方がshort群より良好であった。捻り試験の結果は、long群の方がshort群より捻り強度が大きく、その差は有意であった。short群が不利となった原因は、アンギオグラムの所見より、中間骨片に栄養血管流入部を含まず骨髄血行が障害されたためと考えられた。よってさらに骨切り部位を増やすMultifocal延長については、中間骨片が小さくなるためshort群と同様に骨髄血行が障害されると予測され、その応用は困難と考えられた。
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