研究課題/領域番号 |
04670950
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
湯浅 久子 群馬大学, 医学部, 助手 (50240148)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 前立腺癌 / EMBP / 腫瘍マーカー / 高感度免疫測定法 |
研究概要 |
前立腺癌細胞には非常に多くの分泌蛋白が存在すると思われているが、それらのほとんどは微量なるが故に分離同定されていない。我々はこれら微量分泌蛋白に腫瘍マーカーとしての可能性を探っているが、その中の一つであるエストラマスチン結合蛋白(EMBP)に着目しラット前立腺およびヒト前立腺で研究を重ねてきた。平成4年度は、EMBPの生物学的特性についての検討を更に行った。先にラット前立腺腹葉EMBPと前立腺側背葉EMBPともにアンドロジェン依存性蛋白であることを明らかにしたが(発表論文3)、今回はEMBPはラット副性器に広く分布し、しかもこれらはすべて体内のアンドロジェンにより微妙に調節されていることを明らかにした(泌尿器科紀要投稿中、1993)。また、先に我々は、精製45KDaEMBPを雌性家兎に免疫してポリクロナル抗体を作成し、このポリクロナル抗体がラット前立腺腹葉および側背葉のEMBPの3コンポネント(C1、C2、C3)を認識することをwestern blotting法により明らかにした(発表論文2)。ヒト前立腺癌細胞から分泌されるEMBPは非常に微量であることが我々がすでに発表したデータ(発表論文1)から推測される。高感度免疫測定法を確立するためにはヒト前立腺EMBPを認識する抗体が必要である。とくに異なる抗原決定基を認識する2つ以上の抗体が必要になる。そこでラットEMBPを抗原としてモノクロナル抗体の作成を試み、20株以上の抗体産生株を手にすることができた。これらの抗体の中で、免疫組織学的手法で検索を進めたところ、ヒト前立腺癌の腺上皮細胞を特異的に染色する抗体をみつけることができた。現在この抗体をもちいて、前立腺癌生検試料での組織学的分化度と染色性との関係について検討を進めているところである。
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