• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヒト腸内細菌の産生する蓚酸分解酵素の精製

研究課題

研究課題/領域番号 04670981
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関帝京大学

研究代表者

伊藤 晴夫  帝京大学, 医学部, 教授 (20009583)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード尿路結石 / 蓚酸カルシウム / 尿中蓚酸 / 蓚酸分解菌 / 腸内細菌 / 蓚酸脱炭酸酵素
研究概要

最近、ヒト腸内に蓚酸を分解する菌が存在することが報告された。このことが、腸内における蓚酸の分解・吸収ひいては蓚酸の尿中排泄量にどの程度の影響を与えているかは不明である。そこで、ヒト糞便より蓚酸分解菌を分離し、この菌体より蓚酸分解酵素を抽出分離することを試みた。
Barber液体培地に成人男子糞便を約5〜10%加え、37℃、嫌気下に培養した。長期継代することにより蓚酸分解菌を選択した。蓚酸分解活性は嫌気条件下における培養時のみ維持可能であった。培養により選択された菌は数種類のグラム陰性菌の混合したものであり、まだ単一菌を得るにはいたっていない。
得られた細菌をsonicationした後、冷却遠心器で12,000rpm、25分遠沈して、上清を得た。これを硫安分画し、DEAEおよびDMセルロースクロマトグラフィー、分子篩クロマトグラフィーをおこなった。また、活性分画のアミノ酸分析を行なった。DEAEおよびCMセルロースクロマトグラフィーの両者で酵素活性は低いNaCl濃度で溶出された。 pH7.0では蛋白の等電点に近いので陰イオンまたは陽イオン交換樹脂では充分に捕足されないためと考えられる。紫外部吸収スペクトラムにおいて、280nmにおける紫外部吸収が比較的弱いのは芳香族アミノ酸含量が少ないことをあらわしていると思われる。アミノ酸分析の結果では、グリシンとアラニンを比較的多く含み、塩基性、疎水性、および芳香族アミノ酸は少なかった。
つぎの段階としては、蓚酸分解菌を同定し、1種類の菌体より酵素を分離・精製したい。腸内の蓚酸分解菌から蓚酸分解酵素を分離精製できれば、本酵素と腎結石形成との関係について、さらには結石の再発予防、結石溶解などへの応用の可能性についても検討できるであろう。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 伊藤 晴夫: "カルシウム含有結石患者の栄養調査" 泌尿器科紀要. 38. 9-14 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H. Ito: "Reduction of urinary oxalate by combined calcium and citrate administration without increase in urinary calcium oxalate stone formers" Clinical Nephrology. 37. 14-18 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 晴夫: "尿検査法 12.有機酸 (3)シュウ酸" 検査と技術 増刊号. 20. 146-147 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 晴夫: "ヒト腸内細菌の産生する蓚酸分解酵素の部分精製" 日本泌尿器科学会雑誌. 83. 1395-1399 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H. Ito: "Pharmacological doses of pyridoxine do not reduce urinary oxalate in calcium oxalate stone formers" Nishinihon J. Urol.54. 799-802 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 晴夫: "別冊・医学のあゆみ 腎疾患state of arts Polycystic kidney disease" 医歯薬出版, 4 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi