研究課題/領域番号 |
04670983
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
松島 正浩 東邦大学, 医学部・第2泌尿器科, 教授 (90057612)
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研究分担者 |
杉崎 哲朗 東邦大学, 医学部・第2生理学, 講師 (30129481)
柳下 次雄 東邦大学, 医学部・佐倉病院泌尿器科, 講師 (90110957)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | Snell下垂体性小人症マウス / 先天性原発性甲状腺機能低下症マウス / 腎発育 / 成長ホルモン / サイロキシン / Snell 下垂体性小人症マウス / DNA / IGF-1 |
研究概要 |
1.Snell下垂体性小人症マウス(dw)および先天性原発性甲状腺機能低下症マウス(hyt)の2種類の先天性内分泌異常マウスを使用し、その腎発育に及ぼす成長ホルモンと甲状腺ホルモンの効果を形態学的に検索し比較検討するとともに(dw)においてはその効果を生化学的に各日齢ごとに検討した。(1)未治療のdw/dwマウスにおいて体重、一側腎重量、皮質の厚み、髄質の厚み、糸球体の直径は正常対照マウスと比較し著明に減少していたが、ホルモン投与で良好に改善した。hyt/hytマウスの腎臓も発育障害が認められたが、dw/dwマウス程ではなかった。本実験結果よりGHが腎発育に不可欠であり、T4が補足的あるいは相乗的な効果をもつことが示唆された。(2)DNA、RNAインスリン様成長因子-1(1GF-1)含量について検討すると、10日齢頃より正常対照群とdw/dwマウスに差が認められ、正常対照群では、その後も増加し続けるのに対し、dw/dwマウスでは、DNA、RNAの増加は停止し、また1GF-1含量は減少した。また組織学的検索では10日齢でdw/dwマウスに変化が認められた。これらの事から、成長ホルモンと甲状腺ホルモン(サイロキシン)は腎発育に関与しており、両ホルモンの欠損による影響は10日齢前後に始まり、これ以降に顕著となることが判明した。 2.片腎摘除術後の残腎の代償性肥大過程における成長ホルモンと甲状腺ホルモンの作用、Snell下垂体性小人症マウス(dw/dw)を用いて、代償性腎肥大におけるGH、T4の効果を生化学的に検討した。左腎を摘出し、一週間くらいに代償性腎肥大を検索した。40日齢正常マウスとdw/dwマウスともに、それぞれ52%、32%の腎重量増加が認められた。しかし両者とも細胞数、蛋白合成能に明らかな変化は認められなかった。このことは、40日齢でみられた代償性腎肥大にはGH、T4が直接関与していないと考えられる。
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