研究課題/領域番号 |
04671004
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
永井 宣隆 広島大学, 医学部, 講師 (90198292)
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研究分担者 |
村上 隆浩 広島大学, 医学部・付属病院, 医員
太田 さなえ 広島大学, 医学部・付属病院, 助手 (10243552)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 子宮頚癌 / ヒトパピローマウィルス / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 分子生物学 / 局所免疫応答 / ヒトパピローマウイルス / 子宮頸癌 |
研究概要 |
子宮頚癌におけるEGF-R、ploidy patlern、HPV感染との関連を調査した。その結果competitive binding assayによるEGF-R検出率は、44.0%(22/50)でEGF-Rの平均値は42.5fmol/mg proteinであった。また臨床進行期の早い早期癌で検出率の高い傾向があった。DNA ploidy解析では50例中28例がdiploid、22例がaneuploidでaneuploidは進行癌に多くみられた。EGF-Rとの関連ではEGF-Rはdiploidの10例、aneuploidの12例に検出された。PCR法を用いたHPV16型初期遺伝子E_7を検出するとEGF-R陽性例の半数にHPV16型E_7検出例を認めた。以上よりEGF-R、HPVともに早期癌に検出され、しかもEGF-R陽性例にHPV16型感染が認められることより子宮頚癌の発生にはHPV感染とEGF-Rによる細胞の増殖機構の関与が推察された。一方DNA ploidy patlernとEGF-R、HPV感染の間には明らかな相関は認められなかった。 癌抑制遺伝子、P53変異とHPV感染との関連をISH法、PCR法を用いて比較検討した結果、P53変異とHPV検出との間には直接の関連性はみられなかった。しかしHPV非検出例にP53変異を認めたことで両者はともに子宮頚部癌化に関与しており、発癌の段階を別にするか、それとも発癌の異なった時期に深く関わるものと思われた。 子宮頚癌発生過程における宿主免疫能と抗原提示細胞、T細胞を中心に検討すると異形成の段階でT細胞を中心に異形成の進行に伴なって変化すること、異形成の消長にはHPV感染に加え局所免疫応答の関与する可能性が示唆された。
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