研究概要 |
不妊症治療に於ける卵胞発育促進に際し、下垂体性性腺刺激ホルモン放出ホルモン同族体(Gn-RHアナログ)を投与することは卵胞発育を調整する意味で一般的に行われている。しかし妊娠率が芳しくないことも否めない事実である。このアナログ投与法をどうすべきであるかが宿題であったが、今回本研究費補助により、幾つかの投与方法を統計処理することにより比較することが出来た。従来我々が考えていた卵胞発育促進開始前の周期よりアナログを投与し、治療開始と同時に投与を中止する方法は、卵胞の感受性を高め、均等な発育が促され、着床率が高まる為に不妊症治療に対しては有効であったことより、国際学会に発表し指針を示すことが出来た(Yaoi Y.,et al:Modified application of LH-RH analog in IVF-ET.,4th International Twin Conference on Assisted Peproductive Technology Androloby,Muenchen,Germany,1992-8-22)。またその根拠として従来行われていた基礎的研究をまとめることが出来、動物でアナログには子宮への直接作用により妊娠維持を阻害する作用があることを国際学会にて発表することが出来た(Yaoi Y.,etal:Study on the biological Activities of LH-RH analog.,4th Int'l Twin Conference of Assisted Technology andrology,Barcelona,Spain,1992-8-18)。なおアナログやプロゲステロンには卵の変性をきたすことが報告されており、これに対する検討を加えることが出来、コンピューターによる統計処理により、直接関係は認められず、多数卵に中には変性卵も含まれることの結果であることを明らかとすることが出来、国際内分泌学会にて発表した(Yaoi Y.,etal:The correlation between the number of aspirated follicles ans the circulating hormone leves,9th Int'l Congress of Endocrinology,Nice,France,1992-9-6)。
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