研究課題/領域番号 |
04671056
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
山下 敏夫 関西医科大学, 耳鼻咽喉科, 教授 (10077654)
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研究分担者 |
岩井 大 関西医科大学, 耳鼻咽喉科, 助手 (10232638)
久保 伸夫 関西医科大学, 耳鼻咽喉科, 講師 (70186435)
天野 一 関西医科大学, 医学部・耳鼻咽喉科, 講師(非常勤) (30159462)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 蝸牛内・外有毛細胞 / 前庭有毛細胞 / ラセン神経節細胞 / 細胞内カルシウム濃度 / 細胞内クロライド濃度 / 画像解析法 / 蝸牛有毛細胞 / 細胞内Ca^<2+>濃度 / Ach / ATP / gultamate / 前庭器有毛細胞 / 蝸牛内有毛細胞 / 遠心性神経伝達物質 / 細胞内遊離Ca^<2+>濃度 / 細胞内遊離Cl^-濃度 / 細胞収縮 |
研究概要 |
研究代表者らは従来、蝸牛内・外有毛細胞および前庭器有毛細胞を用い、高カリウム刺激などの条件下で細胞内遊離Ca^<2+>濃度(〔Ca^<2+>〕i)を測定し、音および平衡刺激・受容・伝導機構を明らかにしてきた。本研究では、対象細胞にラセン神経節細胞を加え、また細胞内遊離Cl^-濃度(〔Cl^-〕i)も測定することにより、以下の3点について重点的に研究された。 1)蝸牛内・外有毛細胞および前庭器有毛細胞の〔Ca^<2+>〕iに及ぼす遠心性神経伝達物質の影響を観察した。その結果、AchやATPがこれらの3種類の細胞に対する、またGABAが前庭器有毛細胞に対する遠心性神経伝達物質であろうことが判明した。しかし、CGRPやEnkは神経修飾物質であろうことが推測された。 2)蝸牛外有毛細胞に一定の交流刺激を加えると、刺激後30秒後に細胞は強く収縮し、その体積を減じ、30〜60秒間にこれが持続し、その後再び元の状態に戻ることが観察された。また、この細胞の収縮時に一致した〔Cl^-〕iの減少を認めた。このことから伸縮および体積の増減は水の細胞内外への出入によるものと考えられた。 3)単離したラセン神経節細胞を用い、Glutamateによる〔Ca^<2+>〕iの変化を観察した。その結果Glutamate刺激でラセン神経細胞の〔Ca^<2+>〕iは著明に上昇した。このことは聴覚系の求心性神経伝達物質としてGlutamateが有力な候補であることを強く示唆した。
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