• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

下行性鎮痛発現機序における大脳皮質帯状回の役割

研究課題

研究課題/領域番号 04671122
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

戸田 一雄  東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (80134708)

研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード帯状回 / 中脳水道周囲灰白質 / 下行性鎮痛 / グルタメイト / ビキュキュリン / GABA / ラット / 侵害刺激 / セロトニン
研究概要

大脳皮質前帯状回の刺激により,行動学的な疼痛反応を引きおこし,また,この部位を破壊すると鎮痛作用が発現することが報告されている。組織学的には,前帯状回は,視床正中核群からの投射を密に受け,中脳水道周囲灰白質へ下行性の放射線准を送っていることが示されている。したがって,前帯状回が下行性鎮痛機序に深く関与していることが推定される。本研究では,脊髄に投射する中脳水道周囲灰白質ニューロン活動に対する前帯状回刺激効果をラットを用いて検討することによって,下行性鎮痛発現機序における前帯状回の役割を調べた。
実験にはサイアミラール麻酔下のウィスター系ラットを用いた。中脳水道周囲灰白質ニューロン活動の記録にはガラス多連管微小電極を用い,前帯状回の刺激は電気刺激(0.1ms,50〜150μA,単発)と化学刺激(0.01Mグルタメイト,1〜2μl)を用いた。
前帯状回を電気刺激すると,約半数の中脳水道周囲灰白質ニューロンでは,その自発放電活動が減弱された。化学刺激によっては,約65%のニューロンで放電数の減少がみられ,この効果は,GABA_Aレセプターの拮抗薬であるビキュキュリンの局所投与によって拮抗された。これらの刺激効果は,同側の前帯状回刺激の効果の方が大きく,また腹側に位置する中脳水道周囲灰白質ニューロンに対しての方がより強い減弱効果を示した。
以上により,大脳皮質前帯状回から下行性の中脳水道周囲灰白質ニューロンに対しては抑制性の作用があり,この効果発現にはGABA_Aレセプターを介するものがあることが示唆された。

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] 戸田一雄: "ラット下行性中脳水道周囲灰白質ニューロン活動に対する前帯状回からの変調作用" 日本疼痛学会誌. 6. 202-202 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 戸田一雄: "中脳水道周囲灰白質に投射するラット前帯状回ニューロンの機械的侵害刺激に対する応答" 日本疼痛学会誌. 7. 203-203 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toda,Kazuo: "Anterior cingulate-induced inhibition of activities of descending periaqueductal gray matter neurons in rats" Pain Research. 7. 71-79 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 戸田一雄: "下行性鎮痛系" 日本歯科東洋医学会誌. 12. 1-11 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 戸田一雄,他12名 共訳: "顎関節・頭蓋顔面領域の痛み" 医歯薬出版, 219 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 戸田一雄,他21名 共著: "顎関節小辞典" 日本歯科評論社, 286 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toda, K.: "Effects of interstimulus interval on perceived sensation and intradental nerve activity" Brain Research. 635. 211-216 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toda, K.: "Descending analgesic systems" Japanese Journal of Dental Oriental medicine. 12. 11-23 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toda, K.: "Anterior cingulate-induced inhibition of activities of descending PAG neurons in rats" Pain Research. 7. 71-79 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toda,K.: "Effects of interstimulus interval on perceived sensation and intradental nerve activity in man" Brain Research. 635. 211-216 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田一雄: "下行性鎮痛系" 日本歯科東洋医学会誌. 12. 11-23 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Toda,K.: "Anterior cingulate-induced inhibition of activities of descending periaqueductal gray matter neurons in rats" Pain Research. 7. 71-79 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田一雄(共著): "顎関節小辞典" 日本歯科評論社, 361 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田一雄(共訳): "顎関節・頭蓋顔面領域の痛み" 医歯薬出版, 286 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田 一雄: "ラット下行性中脳水道周囲灰白質ニューロン活動に対する前帯状回からの変調作用" 日本疼痛学会誌. 6. 202-202 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田 一雄: "中脳水道周囲灰白質に投射するラット前帯状回ニューロンの機械的侵害刺激に対する応答" 日本疼痛学会誌. 7. 203-203 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Toda,Kazuo: "Anterior,cingulate-induced inhibition of activites of descending periaqueductal gray matter neurons in rats" Pain Research. 7. 71-79 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田 一雄 他12名 共訳: "顎関節・頭蓋顔面領域の痛み" 医歯薬出版, 219 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi