研究課題/領域番号 |
04671134
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / Gene cloning / DNA sequence / Periodontal disease / Glycyl prolyl aminopeptidase |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalis gly‐pro peptidase遺伝子クローンpSNllからEcoRV 2.9 kb挿入断片をT7,SP6プロモーターをもつpGEM‐5Zf(+)のLacプロモーター下流のEcoRV 挿入部位にサブクローニングした。IPTGの添加培養系によりgly‐pro peptidaseの酵素活性が約100倍高い遺伝子クローンpMD130を得ることに成功した。pMD130クローンを大量培養し、細胞抽出液を調製して一連の高速カラムクロマトグラフィによりgly‐pro peptidaseを精製し単一標品を得た。次に、精製リコンビナント酵素標品のN‐末端アミノ酸配列をエドマン分析法により決定した。このN‐末端アミノ酸配列は、P. gingivalis菌体の細胞抽出液から精製した75 kDa gly‐pro peptidaseのN‐末端アミノ酸配列とよく一致していた。さらに、pMD130 plasmid DNA を鋳型としてSP6 RNA polymeraseを用いてRNA probeの作製を試みた。その結果、P. gingivalis染色体DNAとhybridizeし、gly‐pro peptidase遺伝子の検出RNA probeとして有用であることが判明した。一方、塩基配列解読のために200‐300bずつdeletionしたサブクローンpMD131‐1〜pMD131-10を作製した。これら各クローンのgly‐pro peptidase酵素活性を測定したところ、pMD131‐1〜pMD131‐3は酵素活性が保持されていたがpMD131‐4〜pMD131‐10は、酵素活性を失っていた。そこで、pMD131‐3〜pMD131‐10の7クローンについてplasmid DNAを精製し、塩基配列の解読を試みた。現在のところ、約70%の塩基配列の解読が終了しており、その解読データから推測されるアミノ酸配列に、75kDa gly‐pro peptidaseのN‐末端アミノ酸配列と一致する領域が確認された。この結果、構造遺伝子の位置が明らかになり、また、open reading frameが推定できた。今後、全塩基配列の解読を行い、歯周病の病原因子としてのgly‐pro peptidaseの役割について分子遺伝学的研究を推進したい。
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