研究課題/領域番号 |
04671200
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
高橋 好文 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学講座, 助教授 (00090142)
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研究分担者 |
亀山 洋一郎 愛知学院大学, 歯学部・病理学講座, 教授 (70113066)
鶴田 昌三 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学講座, 講師 (40183488)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アマルガム / 水銀 / 妊娠ラット / 胎児 / 脳 / 肝臓 / 腎臓 / 血液 / 臓器中水銀濃度 |
研究概要 |
実験1.妊娠ラットの歯4本に高銅型アマルガムを充填し、母親と胎児の脳、肝臓、腎臓中の総水銀を測定した結果、母親では各臓器とも対照群と比較して有意な取り込みを認め、水銀の臓器内分布は腎臓に最も多く、次いで肝臓、脳の順であった。胎児では脳、肝臓において有意な取り込みを認めたが、水銀の臓器内分布は肝臓に多く、次いで脳であり、母親と異なった分布を示した。また、胎児への水銀の移行は母親よりも少なかった。 実験2.妊娠ラットの歯に高銅型アマルガムを1本、2本および4本充填し、母親と胎児の脳、肝臓、腎臓中の総水銀を測定した結果、臓器中水銀濃度はアマルガムの充填歯数に比例して増加する傾向が認められた。また、胎児の発育はママルガムの充填歯数に比例して遅れる傾向が認められた。 実験3.胎児の発育への影響を調べるために、妊娠ラットの歯4本に高銅型アマルガムの代わりにグラスイオノマーセメントを充填し、母親の経日的なエサ、および水の摂取量を測定した結果、妊娠初期におけるエサ、および水の摂取量は対照群よりも少なかった。実験後の母親、および胎児の体重は対照群よりも軽い傾向を示した。これらの結果と実験2の結果から、アマルガム修復による母親および胎児の発育への影響はほとんどないものと考えられる。 実験4.妊娠ラットの歯4本に高銅型アマルガムを充填し、第2世代および第3世代の脳、肝臓、腎臓、脾蔵中の総水銀を測定した結果、第2世代では各臓器とも対照群よりも多い傾向が見られたが、有意な取り込みは認められなかった。第3世代では対照群と同程度であり、アマルガム充填による子孫への影響は世代とともに減少する傾向が認められた。 実験5.妊娠ラットの歯1本に高銅型アマルガムを充填し、母親と胎児の血液成分中の総水銀を測定した結果、水銀の取り込みは血漿中に多く認められ、アマルガムから生体内に取り込まれた水銀は無機水銀であることが示唆された。
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