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歯科用金属によるアレルギー発現の予知と診断に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671274
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 小児・社会系歯学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

山中 すみへ  東京歯科大学, 衛生学講座, 助教授 (40085840)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード金属アレルギー / パッチテスト / 皮膚刺激性 / 感作性
研究概要

金属装飾品や歯科用金属によるアレルギー性接触皮膚炎の症例が多く報告され、歯科用金属によるアレルギー発現の簡易な予知と診断法が求められている。そこで今回、水銀やクロム、ニッケル、コバルトなど歯科用金属10種についてヒトにおける皮膚貼布試験(パッチテスト)を行い、金属の感作性を調べるとともに、モルモットを用いて各金属の皮膚粘膜に対する刺激性および感作性を検討し、 以下の結論を得た。
(1)健康な成人428名を対象としてパッチテストを行った結果では、一般的な天然アレルゲンであるウルシオールの陽性率が8.5%であるのに対して、金属での陽性率は水銀で13.1%、コバルトで10.3%と高率であった。ヒトにおける金属の感作性は、水銀>コバルト>スズ>ニッケル>クロム>銅≧パラジウムの順であった。 (2)ヒトにおける金属のパッチテスト陽性率を性別で比較すると、すべての金属について女性で陽性率が高く、特にニッケルとパラジウムでは女性に有意に高率で、装飾品などから日常的に感作を受ける機会が多いことを示した。 (3)ヒトにおける金属のパッチテスト陽性率とアレルギー経験との関係を調べたところ、食物や薬物などのアレルギーを経験している者ほどパッチテストでの陽性率が高く、アレルギー経験者では金属でも感作性が強く、金属アレルギーが発現しやすいことが推察された。 (4)モルモットに対する金属溶液の皮内投与により一次刺激性を調べたところ、水銀やクロム、銅で皮膚刺激性が強く, 0.4%の皮内投与で潰瘍がみられた。ニッケルや銀は皮膚刺激性が比較的弱いことがわかった。 (5)金属で感作誘導されたモルモットに金属を再投与することで感作性を調べた結果、金や白金、水銀で感作性が強いことが示された。 今後、実験動物で金や白金、さらにはチタンなど歯科用の新しい金属についてアレルギー性、感作性を調べるとともに、簡易で鋭敏なアレルギースクリーニング法を検討していく予定である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山中 すみへら: "金属アレルギー発症に関する基礎的検討" 口腔衛生学会雑誌. 42. 538-539 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 須山 祐之ら: "健常成人の唾液中微量金属濃度" 口腔衛生学会雑誌. 42. 536-537 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 山中 すみへら: "歯科用金属による粘膜刺激性および感作性" 歯科学報. 93. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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