研究分担者 |
村田 悟 愛知学院大学, 歯学部・歯科矯正学講座, 助手 (10241142)
不破 裕司 (不破 祐司) 愛知学院大学, 歯学部・歯科矯正学講座, 助手 (80183599)
近藤 高正 愛知学院大学, 歯学部・歯科矯正学講座, 講師 (70221249)
後藤 滋巳 愛知学院大学, 歯学部・歯科矯正学講座, 講師 (60142577)
後藤 滋已 愛知学院大学, 歯学部歯科矯正学講座, 講師
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研究概要 |
本研究は矯正治療における抜歯,非抜歯の実態調査およびその判定に関わる要因の抽出を行うとともに,それらの多因子相互関係の関連性について追求するものである。最終年度においてはすべてのデータがコンピュータ入力され、本データに関する誤入力,不適切データの修正が終了し,若干,当初の予定よりも遅延したが,最終のデータ処理もほぼ終了し,次の結果が得られている。実態調査に関する最終のデータとしては総数1711名(男490名、女1221名)で,抜歯の頻度は56.2%と非抜歯を上回っていた。男女差では有意に女子の方が抜歯の確立が高かった。これを各不正咬合別に検討した結果では上顎前突が76.4%,叢生が66.3%,下顎前突が34.9%の順であった。初診時年齢による検討では年齢が高くなるほど,抜歯の確立が高くなっていた。これらの詳細に関しては別紙に添付するが,3月末までに論文の投稿が終了し,6月に掲載の予定である。一方,判別分析に関するデータは総数724名(男211名,女513名)で,研究方法としては,全症例および男子,女子の3群について,各症例ごとの初診時年齢,上下顎のspace量,OVERJET,OVERBITE,ANBの6つの変量を用いて,判別分析を第1段階として行った。その判別分析では抜歯・非抜歯に関する判別関数の係数と定数項を求め,それらの係数の有意性についても検討を加えた。その結果としては,1)初診時年齢,OVERJET,ANBが小さいほど非抜歯の傾向であった。2)男子では初診時年齢,上下顎space量およびOVERJETが判別に寄与していた。 3)女子では上下space量とANBが判別に寄与していた。4)抜歯,非抜歯に関する判別分析の一致する確率は各群とも75%以上の高いものであった。さらに,第2段階として上記以外のセファログラムの各計測項目を加えた検討も行っているところであり,さらに今後,抜歯部位の検討も行う予定をしている。
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