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活性酸素種スーパーオキシドによる有用な新規酸化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04671287
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

長野 哲雄  東京大学, 薬学部, 助教授 (20111552)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードスーパーオキシド / エポキシ / 酸化反応 / 四臭化炭素 / アデニン / サイクリックボルタンメトリー / エノン / 活性酸素
研究概要

スーパーオキシドは活性酸素の一種であり、生体内で常時普遍的に生成している反応種である。そして炎症などの例にみられるように過剰なスーパーオキシドの産生は生体構成成分を酸化的に分解し、生体に致命的障害を与えると考えられている。このスーパーオキシドの反応性を化学反応に応用し,有用な酸化反応系を開発することが本研究の目的である。現在までに、ある種のプロトン源の存在下でハイドロパーオキシラジカルを生成し,この反応種がスーパーオキシドにみられない酸化反応をひきおこすこと,またある種のハライドの存在下で高収率でオレフィンの酸化など有用な反応を進行させることを明らかにした。
具体的にはイミダゾールやアデニンをプロトン源として用いることによりエノン類が高収率でエポキシ化された。他のプロトン源としてプリン類,ピリミジン類などの核酸塩基を用いた時、反応がすみやかに進行し,これらがスーパーオキシドと反応しハイドロパーオキシラジカルを生成することが示された。このことはサイクリックボルタモグラムを用いた実験結果からも支持された。すなわちプロトン源とならないN-メチルイミダゾール,アデノシンなどは酸素の還元波,再酸化波に全く影響を与えず,反応しないことが示され,一方アデニンは還元波を増大させ,再酸化波を減少させた。
またスーパーオキシドは四臭化炭素と反応してトリブロモメチルパーオキシラジカルを生成し,この反応種がオレフィン類,スルフィド類,ホスフィン類の酸化をひきおこすことが明らかとなった。四臭化炭素は固体で取り扱いが容易で,しかも安価であり実用的応用面でも期待できる。本系により,mクロロ過安息香酸および過酸化水素とは異なる酸化反応が開発できた。反応機構の詳細な検討も行われた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Tohru Takabatake: "Difference in Superoxide Toxicity between 4,7-Dicyanobenzofurazan and Paraquat" J.Biol.Chem.267. 4613-4618 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Hidetoshi Yamashita: "Light-induced Damage in Mice-Hydrogen Peroxide Production and Superoxide Dismutase Activity in Retina" Retina. 12. 59-66 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Tohru Takabatake: "Bacteriostatic Effect of 4,7-Dicyanobenzofurazan Due to Jnactivation of 2,3-Dihydroxyisovalerate Dehydratase" Chem.Pharm.Bull.40. 1644-1646 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuo Nagano: "Toxicity of Singlet Oxygen Generated Thermolytically in Escheichia coli" Free Rad.Res Comms.16. 18-18 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Mitsumoto: "Toxicity of 1-Methyl-4-phenylpyridinium Derivatives in Escheichia coli" Arch.Biochem.Biophys.296. 482-488 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuya Kikuchi: "Novel.Real Time Assay of Nitric Oxide Released from Rat Jsolated Kidney" Chem.Pharm.Bull.40. 2233-2235 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 長野 哲雄(分担執筆): "SODの基礎と臨床" 日本アクセルシュプリンガー出版社, 142 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 長野 哲雄(分担執筆): "フリーラジカルと病態疾患モデルからベッドサイドへ" 学会出版センター, 776 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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