研究課題/領域番号 |
04671326
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安原 眞人 京都大学, 医学部, 助教授 (00127151)
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研究分担者 |
奥田 真弘 京都大学, 医学部, 助手 (70252426)
何 艶玲 京都大学, 医学部, 助手 (70233640)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ペプチド性医薬品 / ナトリウム利尿ペプチド / ANP / BNP / 顆粒球コロニー形成刺激因子 / 腎潅流 / クリアランス / レセプター / 培養腎尿細管上皮細胞 |
研究概要 |
近年多くの生理活性ペプチドが発見され、医薬品としての開発が進むとともに、これらペプチドの体内動態制御に占める腎臓の役割が注目を集めている。本研究では、遺伝子組み替え顆粒球コロニー形成刺激因子(GCSF)並びにナトリウム利尿ペプチド(ANP、BNP)の腎挙動を中心にラットにおけるクリアランス機構を検討するとともに、特に尿細管上皮細胞の血管側と尿細管腔側での動態を詳細に検討し、ペプチドの薬効や毒性発現にかかわる過程の速度論的解析を試み、以下の成果を得た。 1.GCSFの腎挙動を腎潅流系を用い検討した結果、GCSFは血管側ではほとんど腎臓と相互作用せず、糸球体濾過を受けたGCSFが管腔側から尿細管上皮細胞に取り込まれ、その過程は非線形性を示すことが明らかとなった。 2.GCSFのジシアロ体やモノシアロ体に比し、アシアロ体ではGCSFの尿中排泄率や腎組織分布量が大きく、シアル酸の有無によりGCSFの糸球体濾過効率が異なることが示された。また、GCSFにポリ(スチレンマレイン酸)を結合させた複合体では腎潅流実験より糸球体濾過効率が低下することが示され、ラットに静脈投与した場合、未修飾GCSFの約10分の1の投与量で同等の好中球増加作用を示し、有用性が示唆された。 3.ANP及びBNPを単独並びにエンドペプチダーゼ阻害剤共存下でラットに静脈内投与した際の利尿効果につきポピュレーション解析を加え、血圧の影響を加味した薬効の速度論モデルを構築できた。 4.培養腎尿細管上皮細胞LLC-PK_1を用いたナトリウム利尿ペプチドのレセプター分布に関する検討より、頂側膜と側底膜の両側にレセプターの存在が示唆された。
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