研究課題/領域番号 |
04671327
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
葛谷 昌之 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (10082984)
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研究分担者 |
近藤 伸一 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (90240944)
野口 章公 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (90094333)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 低温プラズマ / 表面ラジカル / ESR / DDS / 二重錠剤 / インスリン / ポリエチレン / ポリ乳酸 / DDC / テオフィリン / ポリカーボネート / プラズマ化学 / ラジカル再結合 |
研究概要 |
1.申請者らはかねてより非反応性プラズマ照射により種々の合成高分子粉末試料に生成する表面ラジカルをそのESRスペクトル測定とシミュレーションにより明らかにしてきた。本研究においては、同様の方法により未検討であったポリエチレン(PE)、重縮合型高分子(ポリカーボネート(PC)等)および天然高分子のモデル化合物(ミオ・イノシトール)のプラズマ照射により生成する表面ラジカル構造と生成特性を明らかにした。 2.テオフィリンを核錠として、単一外層高分子にPCを用いたプラズマ照射二重錠剤からの薬物溶出は反応条件の設定により制御が可能であることを明らかにし、様々なリザーバー型DDSの製造法を確立した。 3.ポリペプチド系薬物であるインスリンを核錠として外層高分子としてポリ乳酸(PLA)とプラズマ分解性ポリオキシメチレン(POM)を用いた二重錠剤からの薬物溶出はプラズマ照射により制御可能であった。さらに、糖尿病ラットに対して有意な血糖値制御効果が認められ、本二重錠剤は生体適合性を持つ徐放錠としても有効であることが示された。 4.プラズマ分解性高分子にプラズマ架橋性側鎖を導入したメタクリル酸ベンジルとメタクリル酸との共重合体を外層とする二重錠剤からの薬物溶出特性を検討した結果、その薬物溶出性はプラズマ照射条件および共重合体組成比により制御可能であることを明らかにした。 5.プラズマ照射PEのメカノケミカル的なラジカル再結合反応による固体間架橋を見出した。また、プラズマ照射PE粉末とテオフィリンとの混合粉砕により調製した粉末からの薬物溶出制御が可能であることが強く示唆され、モノリティック型DDSの新しい構築法として今後の発展が期待される。
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