研究課題/領域番号 |
04671328
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
渡辺 淳 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (80080175)
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研究分担者 |
巾 正美 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (70254307)
湯浅 博昭 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (20191471)
林 弥生 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (00117847)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ラット培養肝実質細胞 / 分画ヘパリン / 濃度依存的肝取込み / 輸送阻害剤 / アニオン輸送系 / 血漿蛋白 / α-グロブリン / 血清アルグミン / alpha-グロブリン / 血清アルブミン |
研究概要 |
初代培養肝実質細胞を用いた分画[^3H]heparinの取り込み実験によって以下の点を明らかにすることができた。 (1)肝実質細胞への取り込みには濃度依存性が認められ、Michaelis-Menten形の非線形モデルによる解析が可能なものであった。(2)本取り込みに対して、代謝阻害剤やエンドサイトーシス阻害剤の影響は認められず、アニオン輸送系阻害剤や有機アニオンによる阻害が認められた。(3)FITC-分画ヘパリンによって、インキュベーション時間の増加と共に、ヘパリンの内在化量が増加する事が、共焦点レーザー顕微鏡によって確かめられた。 In vivoでの急速静脈内投与後の肝取り込みについて次の事が明らかになった。 (1)肝実質および非実質細胞のいずれにおいても分画[^3H]heparinの取り込みが認められ、それらの取り込みは共に濃度依存的であった。その濃度依存性は非実質細胞の方においてより顕著であり、ヘパリン濃度の増加による取り込みクリアランスの低下はより大であった。(2)肝実質および非実質細胞への取り込みクリアランスは、検討したすべての濃度範囲においてPVP(polyvinylpyroridon)に対する取り込みクリアランスより大であった。これはヘパリン肝取り込みが、fluid phase endocytosis以外の機構によっていること示唆するものである。 肝潅流による分画[^3H]heparinの肝取り込みについて次の点が明らかになった。 (1)溶液中におけるヘパリンとα-globulinとの相互作用は、albuminに対するものより強い。 (2)α-globulinの共存により分画[^3H]heparinの取り込みは低下したが、ほぼ100%結合しているとみられる条件下でも完全な取り込み阻害は認められなかった。albuminはヘパリンの取り込みに対して何ら影響を及ぼさなかった。
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