研究課題/領域番号 |
04671360
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
中山 貢一 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50112769)
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研究分担者 |
石井 邦雄 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (90137993)
田中 芳夫 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (60188349)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 脳・冠動脈 / バイオメカニクス / ストレッチ / 伸展刺激 / 物理受容 / 血管収縮 / フォスフォリパーゼC / カルシウムシグナリング / 物理情報 / 圧負荷 / 筋原性収縮反応 / アーテリオグラフ / モノクロタリン肺高血圧 / Ca^<2+>チャネル |
研究概要 |
脳・冠動脈は血圧や血流等の血行力学因子、すなわちバイオメカニカル刺激に対して鋭敏に反応し収縮を誘起する。著者は循環系における物理受容と細胞応答のCa^<2+>シグナリング機構を以下の観点から研究し、薬物受容体を介する化学受容に比較し、研究の遅れている本分野の飛躍的発展の推進役を果たしてきた。すなわち、血管壁の伸展、内腔圧の上昇による筋原性収縮反応を、細胞間、細胞内情報伝達系と捉え、1)バイオメカニカル刺激の受容部位としてのセンサー機構、2)フォスフォリパーゼCの活性化とCa^<2+>シグナリング、および3)収縮蛋白系クロスブリッジ特性、について今後の発展に確実に結び付く興味ある結果を提示できた。つまり、物理受容のセンサー部位の機能には細胞膜流動性が強く関係すること。さらに、アミロイド感受性部位、おそらく伸展活性化チャネル等の関与が明らかとなった。次に、バイオメカニカル刺激はフォスフォリパーゼCの酵素活性の上昇、イノシトール3燐酸の生成促進、細胞内Ca^<2+>の上昇をもたらし、本酵素に連鎖するGTP結合蛋白が物理受容の細胞内化学反応への変換に役割を果たしていることが強く示唆された。また、筋原性収縮反応は、クロスブリッジ回転速度がフォルボールエステル刺激や高カリウムによる脱分極性刺激による収縮の中間型を示す。このことは、バイオメカニカル刺激による血管反応の新たなる細胞情報系であることを示唆している。
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