研究課題/領域番号 |
04671387
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 治雄 東北大学, 工学部, 助手 (40005400)
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研究分担者 |
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 超音波振動子 / 筋肉の硬さ / 粘弾性 |
研究概要 |
本年度の計画は1、円形超音波振動子の理論解析、2、円形超音波振子の設計・制作、3、筋肉に近いファントムを用いた基礎実験、であった。 1〜3共計画通り研究を進めることができた。以下順に成果を述べる。 1、円形超音波振動子の理論解析:2つの部分に分けられる。まず、超音波振動子の音響放射インピーダンスZ_aの解析を行い、接触した物質の硬さに良く対応する粘弾性率とZ_aの関係を求めた。次に、円形超音波振動子の等価回路解析を行い、電気端子から見た振動子のインピーダンスZとZ_aの関係を求めた。両者を結びつけることで振動子の電気的インピーダンスZの測定により接触している物質の硬さに関する情報を得ることができる。 2、円形超音波振動子の設計・制作:1の成果を念頭において筋肉の硬さ測定用に圧電ランジバン型超音波振動子を設計し、共振周波数の異なる円形超音波振動子3体を制作した。 3、筋肉に近いフントムを用いた基礎実験:ファントムとしては弛緩した筋肉の硬さに近いオイルゼリー2種と、緊張した筋肉の硬さに近いシリコン樹脂を用いた。硬さが大きく異なる前2者と後者それぞれに接触させて測定したZ=R+jXは実部R、虚部X共に大きく異なった。又、前2者間の微妙な硬さの違いもRの差により識別でき、臨床医の触知による結果と矛盾がなかった。これは1の解析結果に基づいた予測とも一致し、本法による筋肉の硬さ測定の可能性を示唆するものである。 以上、今年度の成果を述べた。今後は、当面上述の結果をファントム硬度の静的な測定や心理物理的測定により確認し、筋肉の硬度測定装置の開発に向け、さらに研究を進めていく予定である。
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