研究課題/領域番号 |
04671400
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 明治鍼灸大学 |
研究代表者 |
川喜田 健司 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (60076049)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 鍼灸医学 / 圧痛点 / ポリモーダル受容器 / 深部痛覚計 / 感作 / 局所炎症 / 鍼鎮痛 / 微小神経電図 / ツボ / 深部痛覚 / パルス痛覚計 / 絶縁鍼灸針 |
研究概要 |
鍼灸刺激の末梢受容機序に関連して、ポリモーダル受容器の関与を示唆する鍼鎮痛の実験成績から、ポリモーダル受容器仮説を提唱している。その中で圧痛点の生成機序とポリモーダル受容器の感作との関連性を解明する事が重要な課題となっている。 本研究では、圧痛部位の痛覚閾値の厳密な測定のために、絶縁鍼電極を用いて、皮膚、筋膜、筋等の部位を選択的に測定できる方法を開発した。そして、圧痛部位の筋膜に痛覚閾値の低下が起こっていること、また、実験的にProstag landin E2の局所投与が皮膚の痛覚閾値に影響を与えず筋膜の閾値低下をもたらすことが出来ることを明らかにした。この痛覚閾値の低下部位の痛覚受容器(ポリモーダル受容器)の求心性放電を記録するために、微少神経電図法により求心性活動電位の導出を試みてきた。現在までのところ深部組織の痛覚受容器からの放電の記録には成功していないが、皮膚の種々の受容器の導出は可能となっており、今後さらに手技の改良等を通じてこの方面の研究を発展させていきたいと考えている。 一方、ラットを用いた実験において、下り勾配をつけたトレッドミルでの走行負荷、下腿筋の持続性収縮負荷による遅発性筋痛モデルでは、エバンスブルーの微量の漏出は見られるものの、行動観察からは顕著な痛覚過敏は見られなかった。そこで、尿管に実験的に人工的に尿石を作成したモデルで検討したところ斜腹筋において痛覚閾値の低下を発声法で確認する事ができた。 そこで、今後は神経生理学的な手法によって、上述の実験モデルを用い、筋・筋膜の痛覚受容器からの求心性入力を末梢、脊髄から記録する。そして、より広範にわたって皮膚、筋膜、筋等の部位における痛覚閾値の変化を検討するために、DNIC(diffuse noxious inhibitory control)の現象を利用して、侵害性反射と考えられている開口反射に対する抑制を指標とし、現在検討中の単一事例実験計画法の条件交替法を用いて検討して行きたいと考えている。
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