研究課題/領域番号 |
04671413
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 敏夫 大阪大学, 薬学部, 助教授 (00107103)
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研究分担者 |
馬場 明道 大阪大学, 薬学部, 教授 (70107100)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | セロトニン / 性差 / CRF / コルチコステロン / アデニレート・シクラーゼ / カルシウムイオン / マイクロダイアリシス / アストロサイト |
研究概要 |
セロトニン_<1A>(5-HT_<1A>)作用薬の中枢作用発現における性ホルモンの関与を主にCRFのレベルで追究し、5-HT神経とCRFの機能的連関における性ホルモンの役割を明らかにすることを目的とし、以下の成績を得た。 1.CRFはラット、マウス大脳皮質膜標品及びラット下垂体前葉ホモジネートのアデニレート・シクラーゼを活性したが、この活性化作用に関して性差は見られなかった。また、ラット下垂体CRF依存性アデニレート・シクラーゼ活性は5-HT_<1A>受容体アゴニスト(8-OH-DPAT)の慢性投与により影響を受けなかった。 2.CRFはラット脳シナプトゾーム標品のチロシン水酸化酵素を活性化したが、その程度は軽度であった。 3.マウスにおいて、8-OH-DPAT血中コルチコステロン増加作用、体温下降作用はその連続投与により減弱し、この耐性現象は雄性マウスより雌性マウスの方が早く発現した。 4.内因性CRF遊離の見られる水浸ストレス負荷によりラット視床下部ノルエピネフリンの代謝回転は促進したが、5-HTの代謝回転は有為な変化を示さなかった。 5.培養ラットアストロサイトにおいて、5-HT_<1A>受容体アゴニストは細胞内Ca^<2+>、環状AMP、ホスホイノシチド代謝に影響を及ぼさなかった。 以上、CRFの作用に性差が見られなかったことより5-HT_<1A>受容体アゴニストの視床下部・下垂体・副腎系に対する作用の性差がCRF遊離の過程に起因することが考えられた。又、ポストシナプス5-HT_<1A>受容体活性化作用の性差が、受容体自身或いは5-HT_<1A>受容体とカップルしている情報伝達系に起因していないことが示された。
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