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DNA分析によるサラセミア症の病態解析と遺伝子の制御研究

研究課題

研究課題/領域番号 04671444
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 病態検査学
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

上田 智  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (40068987)

研究分担者 原野 恵子  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (00069072)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードHb Miyada / PCR法 / 遺伝子解析 / サラセミア / 異常血色素
研究概要

1. β-δ融合遺伝子による異常ヘモグロビン(Hb Miyada)の構造と遺伝子解析: グリコヘモグロビンの測定値異常を示す患者の末梢血液検査、ヘモグロビン(Hb)分析、Hb構造解析、Hb合成試験の結果からanti-Hb Lepore(Hb Miyada)と診断した症例の末梢血液白血球から得たDNAを解析し、β-δ遺伝子融合を遺伝子レベルで解明した。Hb A2と等電点電気泳動の動きが近い異常Hbは蛋白分析でN末端側はβ鎖、C末端側はδ鎖であることが示されたので遺伝子レベルで解析を行った。5'側をβ鎖、3'側をδ鎖でデザインしたプライマーでグロビン領域(1.7kb)をPCRにかけ増幅DNAを得、M13ファージベクターに組み込み、1本鎖DNAを調製後、dideoxy法で塩基配列を決定した。この結果、コドン17までがβ鎖 コドン22からがδ鎖(β-δ融合グロビン)であることが明らかとなった。またHb合成試験からこの異常ヘモグロビン分画はレティキュロサイトでは合成されないことが示された。β/αは合成均衡を示しておりHb A2(δグロビン)やHb Lepore(δ-βグロビン)に見られる様にβ-δ融合グロビンの合成は赤血球の成熟過程の早い段階でその機能を低下させることが示唆された。 2.PCR法による異常血色素の構造解析: 異常Hbの蛋白構造異常はグロビン鎖遺伝子の塩基配列の変異によって引き起こされるものである。貧血の原因が不安定異常Hbである場合、異常Hbのタンパク質分析は困難であることが多い。Hb Buenos Airesやα鎖異常であるHb Yudaを患者のDNAをPCR法で増幅し、遺伝子解析を試み異常Hb遺伝子の変異を明らかにした。PCR法を応用した血色素異常症の解析は、蛋白分析が困難な場合においても有効なので検査診断医学分野における重要な解析法となっている。サラセミアや異常Hb症は日本人にはまれであるとされてきたが、この1年間だけでβサラセミア22例、αサラセミア8例、異常Hb84例の異常症例の実態(遺伝子異常)が明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 原野 恵子: "Hb Miyada:βδ-融合遺伝子による異常ヘモグロビンの構造とその遺伝子解析" 川崎医療福祉学会誌. 3. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 藤原 啓子: "Microcytic erythrocytosisを呈したα-thalassemia minorの一家系" 綜合臨床. 41. 2121-2124 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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