研究課題/領域番号 |
04671462
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 信博 東京大学, 医学部(病), 助手 (40200729)
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研究分担者 |
嶋田 昌子 東京大学, 医学部(病), 医員
後藤田 貴也 東京大学, 医学部(病), 医員
島野 仁 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 脂質代謝 / 高脂血症 / 遺伝子変異 / 酵素 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
1.現在迄の成果・・・当初の予定通り500名の高脂血症患者および100名の正常コントロールよりDNAを採取し,9種類のLPLおよびLCAT遺伝子変異に対応するオリゴヌクレオチドプローブを作製した。LPLとLCATの活性測定系を確立し、さらにLPL蛋白量を測定するために新たに3種類のELISA系を確立した。一方、LCAT蛋白測定用に作製した2種類のポリクローナル抗体はいずれもやや特異性に劣り、蛋白量を正確に測定できるELISA系はまだ確立できていない。LPLおよびLCAT遺伝子を過剰発現するトランスジェニックマウスの作製を試みてきたが、このうちLPLを過剰発現するトランスジェニックマウスの開発に初めて成功した。この系ではアクチンプロモーターを用いたため骨格筋を中心として多くの臓器でLPLが過剰発現され、ホモ接合体ではトリグリセリドに富むリポ蛋白の消失に加えて高HDL血症が生じていた。この結果はLPLとHDL代謝の関係をin vivoで証明するものであり、今後の解析においてこのマウスは極めて有用であると思われた。 2.当初計画との変更点とその理由・・・preliminaryな調査では高脂血症や低HDL血症患者遺伝子上に既知の9種類の遺伝子変異は同定されなかった。この中には明らかにLPL活性や蛋白,あるいはLCAT活性に異常を持つ者が含まれており、この結果はLPLやLCAT遺伝子上に他の未知の頻度の多い遺伝子変異が存在する可能性や、これらの遺伝子には異常がないにも係らずその発現に異常を生ずる例が存在する可能性を示唆した。よって上記の可能性に関する検討を行なった上で本研究を完遂することとした。具体的には変異の明らかになっていない欠損症患者の遺伝子のプロモーター領域やイントロン深部の塩基配列の確認を現在行なっている。
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