研究課題/領域番号 |
04671474
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清野 裕 京都大学, 医学部, 助教授 (40030986)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 膵β細胞 / グルコース / インスリン / 糖輸送担体 |
研究概要 |
糖尿病では膵β細胞のグルコースによるインスリン分泌の低下が特徴である。β細胞での糖の取り込みは糖輸送担体のうちブドウ糖に対する親和性の低いGLUT2によって行われる。そこでインスリン分泌におけるGLUT2の役割を明らかにする目的で正常ラット単離ラ氏島を濃度の異なったグルコースで培養し、24時間後にGLUTの発現とグルコース刺激によるインスリン分泌を比較した。高濃度グルコース培養下ではGLUT2 mRNA、GLUT2蛋白とも低濃度に比し、3倍に上昇していた。しかし、グルコース刺激に対するインスリン分泌には両者に著明な差異は認められず、正常状態でのGLUT2の増減はグルコースによるインスリン分泌にあまり影響を与えないことが明らかとなった。一方、シリアンハムスターβ細胞由来のHit cellはグルコースに対する感受性が低く、グルコースによるインスリン分泌は或る程度障害されている。Hit cellについても同様の検討を行ったところ、GLUT2 mRNA、GLUT2蛋白の発現とグルコースによるインスリン分泌はほぼ平行しており、GLUT2がグルコースによるインスリン分泌を抑制している可能性が明らかになった。したがって糖尿病のある種のタイプではGLUT2の減少によってグルコースによるインスリン分泌が低下する可能性が明らかとなった。
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