研究課題/領域番号 |
04671510
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 講師 (00183864)
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研究分担者 |
小澤 敬也 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30137707)
浅野 茂隆 東京大学, 医学部(分院), 教授 (50134614)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | レトロウイルスベクター / 単クローン抗体 / 骨髄幹細胞 / ACK-2 / CD34 / 双特異性抗体 / 細胞ターゲッティング |
研究概要 |
現在の遺伝子治療法開発における重要課題の1つは、標的細胞にいかにして選択的に目的遺伝子を導入するかである。いくつかの方法が考えられるが、われわれは単クローン抗体を用いて、標的細胞ヘレトロウイルスベクターを介して目的遺伝子を導入する方法を開発する方向性をとっている。すなわち先ず、レトロウイルスエンベロプタンパク質gp70に対する単クローン抗体H715よりH715F(ab')^2断片を作製した。次に骨髄幹細胞表面マーカーであるc-Kitに対する単クローン抗体であるACK-2(熊本大,西川伸一教授より供与)よりF(ab')^2断片を作製することを試みたが、本抗体はラットを用いて作製されたものである為か、ペプシン処理により過分解をうけF(ab')^2断片を作製することができなかった。従って骨髄幹細胞への選択的遺伝子導入法開発にむけてKCR-2と同様の働きをすると考えられるマウスならびにヒトCD34単クローン抗体を入手し、同様な実験を再開している。ところで本法の応用範囲は、骨髄幹細胞に限られることなく、癌細胞に対する遺伝子ターゲッティング法として用いることも可能である。従って一方でわれわれはウシリンパ腫に対する単クローン抗体(C-143)を用いて上述と同様の方法で双特異性抗体を作製することにした。このウシリンパ腫に対する単クローン抗体は理研・間博士より供与されたものである。本抗体はウシリンパ腫のみならず、ヒトB細胞リンパ腫に対しても特異的結合力をもつことが既に明らかとなっている。そこでわれわれはヒトリンパ腫に対する新しい治療法の開発を目的にC143抗体のF(ab')^2断片を先ず作製した。次に上記のH715Fab'断片とC143Fab'断片とを結合させることで双特異性抗体を作製することができた。現在この双特異性抗体の結合能力をin vitroで検討中であり、もし結合性が腫瘍特異的であれば、in vivo系での腫瘍特異的遺伝子導入を検討していく予定である。
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