研究課題/領域番号 |
04671521
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 紀士子 (1993) 京都大学, 医療技術短期大学部, 助手 (20115900)
高橋 隆幸 (1992) 京都大学, 医学部, 助手 (50127099)
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研究分担者 |
中村 紀士子 京都大学, 医療技術短期大学部, 助手 (20115900)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | CSF産生腫瘍 / IL-1 / IL-1レセプターアンタゴニスト / G-CSF / IL-6 / CATアッセイ / 転写因子 / IL-1αレセプター / 転写促進因子 |
研究概要 |
CSF産生腫瘍におけるCSF遺伝子異常発現のメカニズム、特にIL-1の役割につき検討した。 1.3種のヒトCSF産生肺癌細胞株の培養にIL-1レセプターアンタゴニストを添加するとG-CSFおよびIL-6産生は約90%抑制された。IL-1αの産生も中等度抑制された。この抑制はELISAおよびmRNA発現で検討した。 IL-1遺伝子発現を抑制することが知られているハイドロコーチゾンを培養に添加した場合にも同様の抑制が認められた。 2.15種の非CSF産生肺癌細胞株とCSF産生株との検討を行った。15株のうち7株は外来性IL-1αに反応してG-CSFとIL-6を産生した。しかし、IL-1産生は認められず、自己IL-1によるG-CSF、IL-6の自律性産生というパターンは認められなかった。 3.これら細胞株が樹立された患者の臨床データを検討してみると、臨床的にCSF産生腫瘍の病像(白血球増多、発熱、CRP上昇)を呈していたのはCSF産生細胞株が樹立された患者のみで、IL-1αに反応した細胞株の患者においては白血球増多等は認められなかった。 4.CSF産生細胞株および外来性IL-1αに反応した細胞株はIL-1αに対するレセプターを発現していた。 5.CAT assayの結果、CSF産生腫瘍におけるIL-1の異常産生は、転写因子の異常産生によるものであることが示唆された。 以上より、CSF産生腫瘍の特徴は、構成的IL-1産生、IL-1レセプター発現、IL-1依存性のG-CSF、IL-6の大量産生であると考えられた。
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