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聴覚末梢系の生理モデルに基づく新しい人工内耳システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 04680030
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 情報学
研究機関静岡大学

研究代表者

北澤 茂良  静岡大学, 工学部, 助教授 (00109018)

研究分担者 伊藤 壽一  大津赤十字病院, 耳鼻科, 部長 (90176339)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード人工内耳 / 聴覚モデル / DSP / FIRフィルター / 音響シミュレーション / 音声符号化 / FRフィルター / マルチマイクロプロセッサ
研究概要

本年度の研究成果は聴覚モデルと線形予測モデルによる人工内耳の方式の研究と、人工内耳駆動のためのマルチパルス音源抽出である。初年度に開発した聴覚モデルに基づいた人工内耳の音響シミュレーションでは子音の明瞭度が格段に向上したが母音の明瞭度が低下したことを反省して、子音部については聴覚モデルを採用し、母音部については線形予測分析からフォルマント周波数と基本周波数の抽出を行いさらには有声無声の判定も行った。有声部については抽出した第1第2フォルマント周波数に対応した電極位置を選択して基本周波数間隔で逐次駆動した。無声と判定された部分については聴覚モデルに基づく昨年開発した駆動方式を用いた。この方式の音響シミュレーションによる聴取実験評価では母音・半母音・鼻音の明瞭度の顕著な改善が得られなおかつ無声子音の明瞭度も高かった。しかし、有声破裂音・有声摩擦音・有声破擦音はほとんど認識することができなかった。有声子音部は有声部としての特徴を有しているために、線形予測モデルが適用されるが、線形予測モデルによっては子音としての特徴を十分記述できないので、今後この点を改良することが課題である。一方、昨年度の研究結果から人工内耳埋め込み電極の刺激タイミングの抽出戦略が重要であると判明したが、この点に関して音声符号化方式で開発されたマルチパルス駆動音源抽出方式を人工内耳の刺激パルスの発生タイミング抽出方式に適用した実験を行った。その結果によると人工内耳における情報伝達方式固有の制限条件下においても比較的良好な音質を保つことができ人工内耳の刺激タイミング決定方式として有望と判断された。しかし、子音の明瞭度の低下は著しいものがあるので子音部の特徴記述に聴覚モデルを採用することの有望性も推察された。以上のように本研究の最終年度に当たり人工内耳の音声処理方式としてきわめて有望な研究成果を達成することができた。

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 北澤茂良.村本一之.水谷雄児: "聴覚モデルに基づくスピーチプロセッサと音響シミュレーション" 日本音響学会講演論文集. 10月. 345-346 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋直之.北澤茂良: "聴覚モデルによる音声の分析表示" 日本音響学会講演論文集. 10月. 297-298 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K.Muramoto, K.Yamada, M.Tanaka, S.Kitazawa, S.Kojima, T.Haji and J.Ito: ""Real time simulation of inner hair cell/auditory neuron synapse model"" Proc.1992 Autumn M.A.S.J.423-424 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Haji, K.Tate, K.Kataoka and S.Kitazawa: ""Acoustic analysis of consonants by auditory model"" Proc.34-th Annual M.J.L.P.60 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Takahasi and S.Kitazawa: ""Halftone visualization of analyzed speech with the auditory model"" Proc.1993 Autumn M.A.S.J.297-298 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Kitazawa, K.Muramoto and Y.Mizutani: ""The speech processor based on the auditory model and its acoustic simulation"" proc.1993 Autumn M.A.S.J.345-346 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 北澤茂良,村本一之,水谷雄児: "聴覚モデルに基づくスピーチプロセッサと音響シミュレーション" 日本音響学会講演論文集. 10月. 345-346 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋直之,北澤茂良: "聴覚モデルによる音声の分析表示" 日本音響学会講演論文集. 10月. 297-298 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 上村 大一郎.北澤 茂良: "母音と無声破裂子音の音声波形の特徴による判別" 日本音響学会講演論文集. 1-2 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 村本 一之,山田 耕史,田中 勝,北澤 茂良,小嶋 卓 土師 知行,伊藤 壽一: "内有毛細胞/聴神経シナプスモデルの実時間シミュレーション" 日本音響学会講演論文集. 423-424 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 土師 知行,楯 敬蔵,片岡 和哉,北澤 茂良: "聴覚モデルによる子音の音響学的分析" 日本音声言語医学会学術講演会予稿. 60- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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