研究課題/領域番号 |
04680236
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
|
研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
小金沢 孝昭 (小金澤 孝昭) 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (70153517)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 市場構造 / 米流通 / 産地間競争 / 米の輸入自由化 / 食管制度 / 自主米機構 / 食糧管理制度 / 自主流通米 |
研究概要 |
当該年度の研究活動は、昨年度の研究成果を踏まえて、1990年度の自主流通米価格形成機構設置以降の米流通の変化とくに米の地域間流通、産地間競争について、産地、卸、小売の3者関係からの調査、資料収集を行った。成果報告としては、5月には、昨年までの研究結果を、東北地理学会において「米流通の変化と産地間競争」という題目で報告した。調査としては、8月にかけて、平成4年度産の米流通の実態や産地の実態について東北地方の産地、とくに宮城県の実態について調査を進めた。しかし、平成5年度産の米が未曾有の大冷害のため皆無作を含む不作になり、9月〜10月にかけて第1次の米パニックが起きた。産地、通流ともに大混乱し、調査が難航した。さらに12月には、米の部分自由化に等しい、政府のミニマムアクセス受入れがあった。その後は外国産米の緊急輸入ならびに第2次の米パニックと米をめぐる状況は目まぐるしく変化した。この時期、調査は多忙を理由に断られるケースが多く難しくなったが、社会科学にとって、こうした激しい転換期は数少ない実験と同じで、米流通をめぐるさまざまな事例や特徴を示すこととなった。 以上の調査結果から、自主米機構設置以降の米流通の性格が一層流通自由化の方向に動きだしていることが明らかになった。現在の事態はまだ充分定着していないが、いままでの成果から以下の点が明らかになった。第一に、自主米機構設置以降の産地間競争序列が一層強化され、生産地域の品種構成、販売量において地域差が強く生みだされる。第二に、卸売業を中心とする米市場の再編成が空間的にはより広域的な形態で進む。
|