研究課題/領域番号 |
04680262
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
加納 康正 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (50093399)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 大腸菌 / 蛋白合成開始tRNA / 翻訳開始コドン / metY遺伝子 / metZ遺伝子 / 二重欠失変異 / 細胞増殖 / hupB-lacZ融合遺伝子 |
研究概要 |
大腸菌には翻訳開始に関するフオルミルメチオニンtRNAが二分子種(tRNA_<f1>^<Met>とtRNA_<f2>^<Met>)存在している。tRNA_<f1>^<Met>は遺伝子座60minのmetZ遺伝子から、tRNA_<f2>^<Met>は69minのnusAオペロン先端のmetY遺伝子から産生され、前者は後者よりも細胞内蓄積量が2〜3倍高い。両者の一次構造は5'末端から47番目の塩基1つが異なるだけで、何故、大腸菌に翻訳開始(蛋白合成開始)tRNAが2分子種存在するのかその意味は明らかでない。これを理解するために、我々は二つの翻訳開始tRNAのそれぞれの欠損変異株を作製して、その細胞増殖能力及びAUGやGUGの翻訳開始コドン利用効率を調べた。まず翻訳開始tRNA欠損が細胞増殖に与える影響を調べたところ、metZ欠失変異株は野生株に較べて増殖速度が明らかに遅くなるが、metY欠失変異株の増殖速度は野生株のそれとほとんど差が見られなかつた。これらの変異株細胞内での、正常遺伝子から産生されるtRNA_f^<Met>量は野生株細胞内でのその量とほとんど同じであった。またmetZとmetYの二重欠失変異は細胞にとって致死であることも明らかになった。これらのことから、大腸菌は、tRNA_<f1>^<Met>のどちらか一方があれば増殖できることが明かとなった。またmetY遺伝子から産生されるtRNA_<f2>^<Met>量は細胞増殖にとって充分量ではないことが示唆された。次にこれらのtRNA_f^<Met>欠損株で、lacZ遺伝子の翻訳効率やhupB-lacZ、trpA-lacZなどの融合遺伝子の翻訳効率を調べたところ、どちらの欠損変異株でも、AUGとGUGの翻訳開始コドンが野生株と同様に高い効率で利用されており、tRNA_<f1>^<Met>とtRNA_<f2>^<Met>のどちらもが高い効率でAGU及びGUGを翻訳開始コドンとして認識することが明らかになった。
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