研究課題/領域番号 |
04680317
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田邉 隆 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (80155192)
|
研究分担者 |
三原 壽 聖カタリナ女子短期大学, 教授 (40157582)
木村 勢津 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (90161562)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 倍音構造 / 音声解析 / 共鳴 / 声種 / 声質 |
研究概要 |
本研究の音声解析は、FFTによる倍音構造の分析手法により、女声について行なった。歌唱表現の評価において、音声の質的な変化に焦点づけて検討した。すなわち、評価対象となる「声の質的な変化」を「倍音構造の変化」という視点で捉えた。さらに、初心者における倍音構造を複数の熟練者の倍音構造と比較し、その位置関係を計算し、音声の質的変容の方向性について示す方法を見出した。 (1.客観的な観点の設定)異なる音域によるポルタメント等の標本を採取し分析を行なうと、既知の様に特定の周波数に共鳴する位置がある。しかしその位置には個体差が存在した。各人が固有に有している倍音構造がどの様に変容するかは、音声の質的変容の過程を見る上で、重要な視点であると考えた。 (2.質的変容の明示方法)単に倍音構造の分布を示す1次データだけでは、指導上さほど有益ではない。その変化がどの方向性であるかが示されて、はじめて有用なデータとなる。この方向性は、先の倍音構造データを因子分析及びクラスター分析処理を行なうことにより示される。 (3.今後の課題)声楽の学習上、音声の変化を継続的に注視することが重要である。そのためには、熟練者及び学習者の倍音構造データの蓄積が不可欠である。近年、光ディスクが小型化されてきていることから、この点のデータベース作成は容易である。また、これらのデータ蓄積は、声種判断のためにも有用であると考えられる。
|