• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フランスにおける学校の制度化と国民統合-教会と国家の教育イデオロギー-

研究課題

研究課題/領域番号 04802005
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 政治学
研究機関九州大学

研究代表者

小山 勉  九州大学, 法学部, 教授 (40018817)

研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード民衆教育 / 教育の自由 / ユニヴェルシテ教育独占体制 / 反教権主義 / 教師の共和国 / 教育の義務性 / 教育の無償性 / 教育の世俗性 / 義務性 / 無償性 / 世俗性 / ジュール・フェリー / フォルツール / ヴィクトール・デュリュイ / 権威帝政 / 自由帝政 / 世俗的民衆教育 / 帝国ユニヴェルシテ / ガリカニスム / 相互教授法 / ギゾー法 / ファルー法
研究概要

フランスでは、18世紀中頃から教育の教会専管体制に対する批判が起こり、1789年革命後、教育体制の世俗化をめぐって教会と国家との間で論争が議会内外で展開され、この「教育闘争」は、大体において第三共和政期に近代教育の3大改革原理すなわち無償性・義務性世俗性の制度的確立をみることによって、一応の終結を迎えたのである。
したがって、本研究は、最初から「学校の制度化と国民統合」の諸過程に関する全体像の解明において実証性をできるだけ確保するために、いかなる史的コンテクストのなかで、また、どのような言説と議論文法を用いて、教育論争が展開されたのか、という問題への接近を試みた。
本課題は、端的に言って、教育の教会専管体制から国家専管体制への移行過程が、フランスの近代国家の形成をどのように特徴的に規定したのか、という問題について、内在的動態史の観点から追究することであった。関係資料を分析しながら気づいたことは、1789年革命の理念がフランスの近代化の様々の試行形態を通底していることである。その意味では、フランス革命の理念は、アンシャン・レジームを原理としてのみならず体制としても崩壊させ、レジーム・モデルヌを形成・発展させる強力な思想的条件であった、と言えよう。教育改革の史的展開においても、革命期に嚮導的役割を果たした改革構想は第三共和政の制度的実体化を見るまで生き延びて自己貫徹していた。
教育政策は、産業化や普通選挙制の導入による政治・社会・経済的構造の変化に伴う問題群への現実的な対応として遂行されてきた。その過程で、人文知中心の知の編成が揺らぎ、技術知の編成としての「職業教育の学校化」が推進され、産業化社会化の要請に応える学校の整備が着実に遂行されていった。教育闘争という光源を通して、近代国家の形成過程における国民統合の内在的実体化の諸相に照射することができた。

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小山勉: "フランス近代国家形成における学校の制度化と国民統合-七月王政・第二共和政期を中心に-" 法政研究. 59. 1-71 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小山勉: "フランス近代国家形成と知の権力性の集権的制覇-第二帝政期における教育闘争をめぐって-" 法政研究. 60. 1-69 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsutomu, Oyama: "The Institutionalisation of School and National Integration by the French Modern State" Journal of Law and Politics. 55. 1-71 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsutomu, Oyama: "The Centralisation of Scholastic Power by the French Modern State" Journal of Law and Politics. 60. 1-69 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小山 勉: "フランス近代国家形成と知の権力性の集権的制覇-第二帝政期における教育闘争をめぐって-" 法政研究. 60. 1-69 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 小山 勉: "フランス近代国家形成における学校の制度化と国民統合-七月王政・第二共和政期を中心に-" 法政研究. 59. 1-71 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi