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地域市場の統合と財政金融政策の効果

研究課題

研究課題/領域番号 04803005
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済事情・政策学
研究機関東北学院大学

研究代表者

高橋 秀悦  東北学院大学, 経済学部, 教授 (40114954)

研究分担者 若生 徹  東北学院大学, 経済学部, 助教授 (40210877)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード地域市場の統合 / 通貨統合 / 労働市場の統合 / 財政金融政策の効果 / マクロ経済モデル / 所得創出効果
研究概要

地域市場の統合が、財政金融政策の効果に対してどのような影響を及ぼすかについて検討した。われわれの関心は、主として通貨統合(貨幣市場の統合)や労働市場の統合にあり、これらの統合によって財政金融政策の効果がどのように変わるかを、2地域からなる単純なマクロ経済モデル(理論モデル)を構築して、検討した。このモデル分析から得られた結論は、次の通りである。第1に、通貨統合の前・後ともに地域間の為替レートが固定されている固定相場制においては、地域1と2の通貨統合によって、当該地域の政府支出の増加がその地域の所得の増加に及ぼす効果は、大きくなるが、これが相手地域の所得増加に及ぼす効果は小さくなる。第2に、2つの地域が通貨統合前には変動相場制下にあり、通貨統合後に統一通貨が使われるような場合には、上と逆の結論が得られる。第3に、2つの地域間の労働者の移動が完全に認められるようになると(労働市場の統合が達成されると)、上の第1の結論と同じ結論が得られる。すなわち、当該地域の当該地域の政府支出の増加がその地域の所得の増加に及ぼす効果は、大きくなるが、これが相手地域の所得増加に及ぼす効果は小さくなる。ただし、この結論は、労働者の期待インフレ率が現実のインフレ率を下回る状態を仮定したときの結論であり、インフレーションが進行し、現実のインフレ率よりも労働者の期待インフレ率が上回る状態が継続しているときには、これとは、逆の結論になる。
上の3つの結論は、市場統合の前にも後にも均衡解が存在し、しかも安定解であることを前提にして議論しているが、現実の経済はともあれ、理論モデルの枠組みの中で安定的な均衡解が存在するか否かを確認する必要がある。これが、今後の課題として残されている。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋 秀悦: "地域市場の統合と財政金融政策の効果" 地域学研究. 22. 167-183 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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