研究課題/領域番号 |
04803006
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済事情・政策学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
中込 正樹 青山学院大学, 経済学部, 教授 (30137020)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 地域経済学 / 市場地域 / 空間経済 / 流通市場 / 国際貿易 |
研究概要 |
地域的市場統合という変化により生産、流通、消費および貿易取引がどの様な影響を受け、地域的市場均衡がどのようにシフトするかを考察するのが今年度の研究の目的であった。完成している論文は2本であり、更に未完成の論文が2本あるが、ここでは完成している論文について述べる。 第1の論文は、「競争と市場地域の経済理論」ということで、「青山経済論集」に掲載されたサーベイである。この論文では主に空間的広がりの中で市場構造と市場均衡がどの様に形成されるかと言う問題を理論的立場から検討した。この分野は伝統的な経済理論が空間的な市場構造の問題を本質的に捨象してきたことを考えると、非常にアトラクティブであり、まだ未解決の大きな問題が残存している。内容は従来の一般均衡モデルと空間的市場均衡を分析する理論との間にどのようなギャップがあるかという視点から議論を出発させている。そして空間構造と市場均衡を分析する理論としてはホテリング型モデルとサロップ型モデルが存在することを指摘し、それらを発展させた最近の研究論文の内容と意味を詳細に検討している。また空間的広がりの中で市場均衡を考えるにあたっては、流通構造を分析することが重要である点を指摘して、ヒールのモデルを検討した。この流通市場と空間的市場均衡、および国際貿易の問題に関する独自の研究は、次に説明する第2の論文で行われた。 第2の論文は、ペンシルベニア大学のワーキングペーパーとして出された論文“International Trade and Domestic Retail Markets in the Spatial Economy,"である。この論文では、国内または地域内流通機構と国際間の貿易の関連性について、新しい理論モデルを開発して経済分析を行った。またこの論文は日本国内の理論計量経済学会でも報告された。国内の流通市場の構造変化が貿易の利益にどの様な影響をもたらすかがここで解明された主要問題である。
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