研究課題/領域番号 |
04804037
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
築部 浩 岡山大学, 教養部, 助教授 (00144725)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 超高圧 / ホストゲスト化学 / クラウンエーテル / 液体膜輸送 / サイクラム / イオン認識 / 液体膜 / 液-液抽出 |
研究概要 |
生体系に匹敵する優れた分子認識機能を示す合成ホスト分子の開発は、分子レベルでの高次機能の創製を目指す次世代物質科学の進展に極めて重要な研究課題である。本研究においては、数千〜数万気圧という「超高圧」の特性を活用した新規ホスト機能分子の精密合成に成功するとともに、従来にないユニークな認識機能の発現とその分析化学的な応用を検討した。その概略を以下にまとめる。 1.新規ラリアート・エーテルの超高圧合成とイオン認識機能の評価 チアゾール環などヘテロ芳香族環を側鎖上に含むラリアート・エーテルを超高圧合成し、そのイオン認識特性を従来型クラウンエーテル化合物と比較検討した。液-液抽出実験、C-NMR滴定実験、液体膜輸送実験の結果、新規ラリアート・エーテルは完壁な銀イオン選択性を示すことを見い出した。 2.イオン認識機能の分析化学的応用 新たに超高圧合成したラリアート・エーテルを含浸型高分子膜に担持したイオン選択性電極が、銀イオンに対してのみ良好なネルンスト応答を行なうことを見い出した。膜電位の安定性など実用的な電極としては未だ問題を抱えているが、センシング機能材料としての有用性が確認された。 3.有機分子認識ホスト分子の超高圧合成 13員環、14員環ポリアミンを母体とする新しいタイプのホスト分子を超高圧合成し、固相状態での有機中性基質の認識機能を検討した。予備的な結晶構造解析によると複数のホスト分子の構築する分子空間のすき間を埋める形で塩化メチレンなどの小分子が包接されていることがわかった。
|