研究課題/領域番号 |
04804064
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地質学一般
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大塚 謙一 静岡大学, 教育学部, 助教授 (20022303)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 地球環境変動 / 年層(varve) / 堆積構造 / 粒径組成分布 / 湖底環境 / 環境計測 |
研究概要 |
本研究は浜名湖の湖底堆積物に存在する、年層と考えられる微細ラミナ構造に記録された、晩氷期以来現在までの短期から長期に及ぶ様々な周期を持った地球環境の変動を、降水パターンなどの気候変動の様相に注目し、ラミナ構造の物理的な計測により詳細に解明することが本研究の第一の目的である。本年度の研究の結果、 1、予備的研究としてアナログ方式の計測装置を開発し、充分な精度での解析の可能性を確認し(大塚 1992)、 2、精密ディジタル計測装置の開発のために、 (1)アップル社製パーソナルコンピュータ、マッキントッシュ用の計測ボード及びソフトLabViewによる、ディジタル方式のデータ取得並びにディスクへの伝送記録システムを構築し、 (2)前記アナログ方式のx線フィルムイメージ計測装置の改良、製作を行ない、 (3)システム全体の改良を行ないながら、浜名湖湖底堆積物試料のラミナ構造の測定を進めつつある。 現在までに準2年変動を思わせるものや、12年程度から60年ないし120年のサイクルを持った周期的変動が得られつつあり、次の段階として数値解析へ進むべくソフト、ハードを改良中である。 3、浜名湖の湖底堆積層の粒径分布測定を行なった結果、堆積盆地の異なる2地点で、6千年前から現在まで著しく似通った変動特性を示す事が明かとなり、粒径組成により広い範囲での対比が可能である事を示唆するデータを得た。これは気候変動等の大規模地球環境変動の粒径組成変化による解明の可能性を示すものである。 4、今後は、ラミナ構造と粒径組成変動との関係をより明かにし、粒径組成変動で知ることのできる千年、百年オーダーの変動周期とラミナ構造解析による年単位の変動を組み合わせて第四紀環境変動を詳細に解明したい。
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