研究課題/領域番号 |
04805019
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北野 三千雄 東北大学, 工学部, 助教授 (30005467)
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研究分担者 |
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30170343)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 液体燃料 / 高効率燃焼 / 微細空気泡吹込 / 火炎安定 |
研究概要 |
液体燃料の高効率かつクリーンな燃焼を実現するために不可欠な燃料と空気の混合促進に関し、従来の噴霧方式に替わるものとして、燃料中に微細空気泡を吹き込む方式を提案し、この方式の有効性を試験バーナにより検証した。多孔質板(焼結金属製)を通して、その上にプールされた液体燃料(メタノール及び灯油を使用)中に空気を供給し、これによる発泡を利用して燃料の蒸発と混合を同時に行わせ、その下流域に予混合炎(または拡散炎)を形成させた。この火炎の安定性について、空気流量、燃料温度、燃料のプール深さの影響、及び火炎を下流一定位置に安定させるための保炎板を置いたときの効果、保炎板と気泡層との距離の影響などについて調べた。また、火炎下流で排気分析を行い、CO排出への空気流量の影響を調べた。それにより次のような結果を得た。 1.非燃焼時における燃料の蒸発量は、燃料温度の上昇、空気流量の増大とともに増大するが、当量比で表すと空気流量とともに減少する。このことは、揮発性が高く過濃混合気を形成しやすいメタノールでは火炎の伝播性を強化し、着火を容易にする方向に作用するが、揮発性の弱い灯油では逆に作用する。しかし、燃焼時には蒸発が促進されるため、メタノールでは過濃になりすぎ、予混合炎以外に拡散炎も形成される。 2.予混合炎の安定位置は基本的には混合気速度(燃料蒸発量+空気量)と燃焼速度(混合気の当量比)で決定されるが、気泡層近傍にできる予混合炎では、その位置は両者に影響するため火炎が振動するなど安定させにくい。しかし、これは下流に保炎板を置くことで解決できる。この方法は、気泡層と保炎板との距離を空気流量に応じて調整することで蒸発量、したがって混合気の当量比を制御できるという利点も有する。 3.保炎板上に火炎が安定する範囲では、CO濃度は空気流量に対し漸増傾向を示した。混合気形成の不均質度の増大が原因と考えられる。
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