研究概要 |
相反モータの方式をモータをインダクションモータとするかブラシレスdcモータにするかを、モータの構造解析も含めた検討した結果、結論だけ述べると、変換効率ではブラシレスdcモータが、またコストでインダクションモータが勝ることがわかった。今回の限られた予算では、インダクションモータ方式にせざるを得なかった。使用を決め、電機メーカと打ち合わせを重ね、200V,750W,1800RPM、スリップリング給電方式の相反モータを発注した。コストが折り合わず、値下げ交渉を重ねたため、納期が2月になった。これに、回転数、トルク測定用のdcモータを2個付けた試験装置をさらに注文したので、このレポートを書く段階でまだ実験ができていない。 このモータを効率よく駆動するには、共振型のインバータが適し、その場合の、電気自動車の諸特性を検討し、最適な共振型インバータのトポロジーを明らかにした。共振インバータは変換効率は確かに優れているが、その高効率動作範囲は狭い。電気自動車に使用する場合は、加速時、定速走行時等に応じてモータ出力が大幅に変化する。そこで、従来型のハードスイッチングインバータと共振インバータを出力パワーに応じて、切り換えるトータルとして高効率な方式を提案し、別紙の研究会で発表する。 この研究は萌芽的研究であるので、まだ共振インバータと相反モータによる駆動性能の結果がはっきりと出せないが、実験の準備はほぼ完了したので、平成5年度には相反モータの電気自動車としての駆動特性が明らかになる。
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