研究課題/領域番号 |
04805035
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
酒井 義郎 山口大学, 工学部, 助教授 (60107729)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 熟練 / 知識獲得 / イメージ / 言語 / 並列処理 / 概念形成 / カテゴリ化 / イメージと言語の双方向変換 |
研究概要 |
経験列の概念を導入して、数値やパターンなど経験的に得られる具体的事例を整理することにより概念的なレベルでシステムが熟練を身につける手法の確立を目指し、基本的な部分についてほぼ完成した。とくに概念の扱いとして従来工学的な扱いをあまり受けていなかった、概念のイメージ的側面を取り入れた。このためのパソコンによる処理システムとしてローカルエリアネットワークによる並列処理システムを構築した。 経験的に得られた知識を利用して特定の専門的な活動を行えるようになることをここでは熟練と考える。人間の知識の獲得の過程には概念形成が必要という仮定の下に、まず概念を経験的に構築する方法について、筆者の提案する経験列の概念を適用して検討した。これは、経験した事例のカテゴリ化を通じて最終的に概念として受け入れる方式である。代表要素を中心としてそこからの距離感(トポロジィ)を構成することによってあいまいな概念を形成する。取り入れた具体的事例群に対し、適用可能な順序関係(一般に複数個、したがってベクトル的順序関係)を見出し、新たに与えられた事例の評価に用いる。以上の方式を実現する並列処理システムは、その特定にいろいろな情報を必要とするイメージの理解・再生に有効である。文字および図形の同一画面入力に対し、図形と文字を判別する。また言語解析を通じて入力されたひとまとまりの文を述語表現に直すことで、位置や順序などの″関係″に関する経験を基に、その文章のもつ代表的なイメージを取り出すための基礎作りをし、これによってイメージと言語の双方向変換を行う。音声出力も可能。 今回開発した方式は現在企業レベルでの適用とその特許化について幾つか検討中である。コンピュータと作業者(初心者)との協調により両者が熟練していく、自動化の中での作業者の仕事のやりがいを追及する方式である。より具体的な構築法について今後検討する。
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