• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

炭化ケイ素ウィスカ-のマイクロ波ルミネッセンス

研究課題

研究課題/領域番号 04805078
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関長崎大学

研究代表者

江頭 誠  長崎大学, 工学部, 教授 (60037934)

研究分担者 清水 康博  長崎大学, 工学部, 助教授 (20150518)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワード炭化ケイ素 / ウィスカ- / 原子価制御 / 導電率 / マイクロ波発光 / プラズマ発光 / 発光スペクトル
研究概要

1.メルカプト変性シリコ-ンオイルを水素中1300℃で熱分解することにより,径0,1〜2μm,長さ数mm〜数cmの白色綿状β-SiCウィスカ-を得た。また,反応系に三フッ化ホウ素ジエチルエ-テル,リン酸トリメチル,及び窒素ガスを混合することにより,それぞれB,P,Nを固溶したウィスカ-を合成した。
2.比抵抗は純SiCウィスカ-では10^4〜10^5Ω・cmであったが,3価のBを固溶すると3〜4桁増加し,一方5価のP及びNを固溶すると2桁程度減少し,実際に原子価制御されていることが明らかであった。
3.上記4種のβ-SiCウィスカ-に空気中で2.45GHzのマイクロ波を照射すると,強い閃光を発する現象を見いだした。しかし,市販のウィスカ-やSiC粉末では発光しなかった。
4.真空(10^<-3>Torr)下でもマイクロ波発光が観測されたが,そのスペクトルは主に400〜1200nmの波長範囲の非常にブロ-ドなスペクトルから成り,大部分が熱的発光によると判断された。これに加えて,SiCのバンドギャップ(約2.2eV)に対応する発光(マイクロ波ルミネッセンス)が561nmに観測され,マイクロ波照射によって熱電子放出が起こっていることが示唆された。しかし,ド-パントの違いによる発光スペクトルの差異は現在のところ観測できていない。
5.0.1〜10Torrの各種ガス(水素,酸素,窒素,アルゴン,ヘリウム,水蒸気,二酸化炭素など)雰囲気下でβ-SiCウィスカ-にマイクロ波を照射すると,各ガス種に固有の強い発光スペクトルが観測された。
6.以上の結果から,マイクロ波による発光現象は,SiCウィスカ-がマイクロ波を吸収して高熱状態となり,熱的に励起・放出された電子が雰囲気中のガス分子をプラズマ化することに由来するものと考察した。
7.各種反応性プラズマを簡便に得る方法としての応用が興味深い。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi