研究課題/領域番号 |
04805080
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大塚 康夫 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (20091663)
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研究分担者 |
朝見 賢二 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (80202604)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 鉄超微粒子 / 重質タール / 石炭 / 脱窒素 / 熱分解 |
研究概要 |
鉄触媒はタール中の複素環窒素化合物と強い相互作用を持つので、先ず、鉄を炭素上に高分散状態で担持することを試みた。多量のイオン交換サイトを持つ豪州産褐炭を炭素前駆体として用い、FeCl_3水溶液と褐炭の混合物にアルカリを添加してFeイオンのみを沈澱担持(5〜15wt%)した後、He中700〜900℃で加熱した。得られた試料のXRD測定やTEM観察の結果は、Feイオンは金属鉄に容易に還元されて50〜100nmの超微粒子が生成すること、加熱温度やFe担持量が高くなると、金属鉄の一部が炭化鉄にまで転化されることを示した。 次に、試作した石英製流動層装置を用いて、炭素担持鉄微粒子と石炭とを流動化しながら、常圧He気流下600〜1000℃/minで急速加熱し、石炭より発生する重質タールのin situ分解を行った。ガスおよび液状分解生成物のGC(TCD-FID-FTD検出器)分析や元素分析の結果より、タール中の含窒素複素環式化合物は、鉄触媒上で分解されてN_2と炭素に転化することが見いだされた。転化率の及ぼす反応温度、Fe担持量、雰囲気ガスの影響を詳細に調べたところ、脱窒素分解は、750〜900℃、5wt%程度のFe量、高価なH_2不要の条件下で、容易に進行することが明らかとなった。このような脱窒素反応により、石炭の熱分解残査であるチャー中の残留窒素が著しく小さくなることも判明した。 以上のように、石炭由来のnascentタールを担持鉄超微粒子上で反応させ、Fuel NOx源でありかつ発ガン性・遺伝子突然変異性を示す重質有機窒素化合物が、無害なN_2ガスとN-free炭素に極めて速やかに分解されることを、世界で初めて見いだした。
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