研究課題/領域番号 |
04805097
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
横山 千昭 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (50150256)
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研究分担者 |
大竹 勝人 工業技術院, 物質工学工業技術研究所, 研究官 (20203812)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 超高圧 / 多糖類 / 生分解性プラスチック |
研究概要 |
合成高分子の多くは、自然界では分解されにくく、環境汚染の原因の一つとなっている。そのため、生分解性プラスチックの開発は、現在の地球環境問題を解決するための重要な課題の一つである。本研究では、地球上に最も豊富に存在する再生可能な炭素資源であるデンプンやセルロース等の天然多糖類を原料として用い、超高圧反応により生分解性プラスチックを合成することを目的とした。はじめに、デンプンとグリコール水溶液ならびにホルムアルデヒドを混合し、温度130〜150℃、圧力5千気圧の条件下で数時間反応させた。反応には温度200℃、圧力1万5千気圧までの条件下で使用可能な超高圧反応装置を使用した。デンプンと液体溶媒の割合を変えて実験を行ったところ、適当な条件下ではゲル化した生成物が得られた。これを乾燥するとゾルとなり、これよりデンプンを原料としたゲルの合成が可能であることがわかった。溶媒の種類や、デンプンと溶媒の割合を調節することによってゲル化しない結晶性の高いプラスチックの合成が可能であると思われるので、現在これについて研究を行っている。また、デンプン以外に、セルロース等の多糖類の反応性についても検討を行っている。さらに、木材の主要構成成分の一つであるリグニンおよび光分解性の高いリグニンモデル高分子の分解反応性についても実験を行った。リグニンモデル高分子の合成はP-キシレングリコールを原料とし、C-0のエーテル結合を有する直鎖状のポリマーを合成した。得られたポリマーも生分解性プラスチックの原料として使用できる。現在、超高圧下での重縮合反応により、類似の生分解性プラスチックの合成に関して検討を行っている。その際、アンモニアも有効な反応溶媒となり得るので、アンモニアが使用できるピストン付き小型反応セルを設計製作した。
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