研究課題/領域番号 |
04805099
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
久保井 亮一 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (40029567)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | アフィニティ抽出 / 液液二相分配法 / 酵素 / 分離プロセス / 水性二相 / 疎水性 / リン酸塩 / トリアジン染料 |
研究概要 |
ポリエチレングリコール(PEG)/リン酸塩(KPi)系の水性二相分配系を分離場の母体として、これに 各種無機塩や、TRITON・TWEENなどの非イオン性界面活性剤、プロシオンブルー等の合成色素、或はその表面を化学修飾したポリマー微粒子等を、二相分配系の疎水性の調整剤およびアフィニティリガンドとして微量添加することにより高機能性の分離場を調製した。二相間分配特性の解析法に基づき、これらの分離場の表面疎水性と共に、分離対象である各種脱水素酵素やリバーゼなどの表面特性(全表面疎水性・局所疎水性・分子量・等電点等)を解析した。また、これら特異的分離場と分離物質間の各種相互作用(疎水的、立体的、静電的、生物学的特異的相互作用)を、定量的に評価し相関した。これらの定量的知見に基づき、各種ペプチドやアルコール脱水素酵素(ADH)グルコース6リン酸脱水素酵素(G6PDH)の分離に対する、疎水的・立体的・静電的・生物学的特異的相互作用の複合化による抽出分離法をケーススタディによって例示した。 さらに、従来経済的に有利であるが、アフィニティ効果の発現が困難とされていたPEG/KPi系の二相分配系で、プロシオンブルー等の合成色素やこれらで表面を修飾した粒子をアフィニティリガンドのキャリヤーとして用いることにより、上記脱水素酵素の分配係数を30倍程度まで増加できることを示した。 以上より、従来のポリマー/ポリマー系に比べて経済性・操作性に優れた、ポリマー/塩系を用いたアフィニティ水性二相抽出法によって、バイオ生産物分離プロセスの高効率化を達成すると共に、その合理的設計法についても明らかにした。
|