研究課題/領域番号 |
04806018
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
米山 弘一 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助教授 (00114174)
|
研究分担者 |
小笠原 勝 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助手 (40194419)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 光合成 / 電子伝達系 / D1タンパク質 / フロログルシノール / フェノール型阻害剤 / クロロフィル蛍光 / 光独立栄養培養細胞 |
研究概要 |
本研究では、フロログルシノール誘導体の光化学系II(PSII)に対する影響を、ゼニゴケ光独立栄養培養細胞、コムギ葉切片および無傷植物を用いて検討した。なお、フロログルシノール誘導体としては、破砕チラコイド膜を用いたHill反応試験で強力な阻害活性を示した3ーニトロフロログルシンカルボキサミド及びユーカリに含まれる天然の光合成阻害物質であるグランジノールを用いた。 光独立栄養培養細胞(ゼニゴケ)による検討では、電子伝達の阻害に伴うクロロフィル蛍光の増大をモニタすることによりPSII阻害活性を定量的に検定する手法を確立した(投稿中)。フロログルシノール誘導体の阻害活性は一時的であり、時間の経過とともに阻害から回復する傾向であった。また、光合成以外の部位を阻害している可能性が示唆されたことから、ミトコンドリアの呼吸系に対する影響を検討した結果、フロログルシノール誘導体はいずれも強力な脱共役活性を有することが明かとなった。 コムギ葉切片の光合成電子伝達系に対する影響を気相系酸素電極により検討した結果、フロログルシノール誘導体の阻害活性は微弱であり、恐らく脱共役活性に由来する酸素発生の増大が認められた。コムギ葉切片のクロロフィル蛍光の測定による電子伝達活性のモニタリングについては、今後検討する予定である。 無傷植物に対する影響についての検討は不十分であるが、今後、特に水分ストレスとの係わりを含めて電子伝達系の活性に及ぼすフロログルシノール誘導体の影響を解析する予定である。
|