研究課題/領域番号 |
04806019
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 行男 京都大学, 人間環境学研究科, 助教授 (90109059)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | リパーゼ / β-ラクトン / 分子変換 / 光学活性体 / メバロノラクトン / シリルケテン |
研究概要 |
有機溶媒中でリパーゼが行うアシル化においては、従来種々のエステル類が使用されてきた。特に反応を非平衡で行う工夫として、エノールエステル等の活性エステルが使用されてきた。本研究においては、酵素の新機能開発の観点から、先のアシル化剤とは大きく構造の異なるシリルケランを取り上げ、その適応範囲を検討した。これに続き、高効率アシル化剤として、四員環歪み構造と分子内エノールエステル構造を伴せ持つジケテンを検討したところ、細菌由来のソパーゼ、アマノPSを用いた場合、良好な反応速度をもって反応が遅行することが分かった。この際の選択性も極めて高く、従来主張されてきた酵素表面での非選択的触媒機構を否定することができた。残存アルコールと生成エステルが蒸留で容易に分離できることも本アシル化剤の大きな利点であり、今後広範な利用が期待される。光字活性β-ラクトンは、その構造が生理活性物質中に存在し、キラルビルディングブロックとして多様な反応に利用できるだけでなく、生分解性プラスチック原料としても注目されているが、その取得法としては現在限られたものしか報告されていない。今回、有機溶媒中でリパーゼを利用する開環的エステル交換反応で効果的に得られると考え、実験を開始した。ラセミ形基質はアルデヒドとケテンのルイス酸触媒付加で高収率で得られることが判明した。光学純度検定法も確立でき、それを利用して想定した反応を触媒する酵素を見い出すことができた。
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