研究課題/領域番号 |
04807004
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 猛雄 九州大学, 医学部, 講師 (70159888)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | プロスタグランディンE_2 / プロスタサイクリン / 内皮細胞 / 内皮由来弛緩因子 / ブタ冠状動脈 / エンドセリン-1 / ブラジキニン |
研究概要 |
エンドセリン-1、ブラキニンやアセチルコリンはブタ冠状動脈より得た単離内皮細胞において、濃度依存性にprostacyclin及びprostaglandieE_2の遊離を増加させた(HPLCによる蛍光測定法とradio immunoassay法)。これらのアゴニストによるprostaglandinsの遊離は、細胞外のCa^<2+>濃度依存性であり、0.5mMEGTAを含むCa^<2+>欠如溶液中では認められなかった。またcycloxygenase inhibitorであるindomethacin(10μM)これらのアゴニストによるprostaglandinsの遊離をほぼ完全に抑制した(HPLCによる蛍光測定法)。一方エンドセリン-1、ブラキニンやアセチルコリンは内皮細胞内cyclic GMP濃度を優位には増加させなかった。さらに1nMエンドセリン-1、10nMブラジキニンや10μMアセチルコリンは一過性及び持続性(細胞外のCa^<2+>濃度依存性)に内皮細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させた。またブタ冠状動脈の単離内皮細胞の潅流液はあらかじめ1nMのエンドセリン-1で収縮させておいた内皮を剥離した血管条片を弛緩させ、この弛緩反応は内皮細胞の10μM indomethacin処理によりほぼ半分程度にまで抑制された。これらのことよりブタ冠動脈の内皮細胞はエンドセリン-1、ブラジキニンやアセチルコリン等の刺激により細胞外Ca^<2+>濃度依存性(おそらくは細胞内へのCa^<2+>流入を増加させることにより)にphospholipase A_2を活性化させprostacyclinやprostaglandin E_2等の血管弛緩性prostanoidsを遊離させ冠状動脈血管平滑筋のトーヌスを調節しているものと考えられた。
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