• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

睡眠は神経解毒過程であるという仮説を検証する実験研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807015
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

井上 昌次郎  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (70013860)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード還元型グルタチオン / 強制運動 / グルタミン酸 / 酸化型グルタチオン / 神経毒 / 睡眠ー覚醒リズム / 睡眠促進物質 / 断眠
研究概要

本研究者らが睡眠促進物質(SPS)の一成分として同定した酸化型グルタチオン(GSSG)は、還元型グルタチオン(GSH)とともに生体内に広く分布し、活性酸素の中和などによって解毒をおこない、生体防御にかかわることが知られている。また、中枢神経系では両物質がグルタミン酸作動性神経伝達を阻害することが知られている。一方、グルタミン酸は興奮性アミノ酸として重要な神経伝達物質であるが、その過剰は酸化窒素の生成を促進し、これが神経毒として作用すると理解されている。これらの事実から論理的に推論すると、睡眠促進物質としてのグルタチオンはグルタミン酸作動性神経伝達を阻害することによって睡眠を増強するが、このさいの睡眠には覚醒時の神経興奮によって生じたグルタミン酸過剰ないしは神経毒産生を解消する能動的な生理機能が賦与されているのではないか、という仮説に到達する。本研究は睡眠促進物質グルタチオンを通して生体防御に果たす睡眠機能について、このような革新的な発想を実験的に解析しようとするものである。
実験動物に若い成体の雄ラットを用い、無拘束・無麻酔状態で、自発行動・脳波・筋電図・脳温を連続的にモニターした。第3脳室には微小量の睡眠物質溶波を連続注入するためのカニューレを慢性的に挿入した。これらの実験動物にGSSGまたはGSHを夜間の活動期に投与すると睡眠が有意に増加することがわかった。また、GSSGを明期に投与したのちに部分断眠または強制運動を負荷すると、体温上昇や睡眠潜時が有意に軽減されることがわかった。これらの結果は上の仮説に符合するものであり、さらなる解析により確証できるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Inoue,S.: "Sleep-promoting substance (SPS) and physiological sleep regulation" Zoological Science. 10. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Honda,K.: "Differential sleep regulation by two SPS components: uridine and glutathione" Sleep-Wakefulness. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Kimura-Takeuchi,M.: "Differential sleep modulation by sequentially administered muramyl peptide and uridine" Brain Research Bulletin. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Inoue,S.: "The humoral aspects of sleep regulation" Proceedings of 2nd Congress of the Asian and Oceanian Physiological Societies. 518-524 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Inoue,S.: "Somnogenic effects of DSIP structural analogs" Zhurnal Vysshei Nervnoi Deyatelnosti. 42. 600-603 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 井上 昌次郎: "睡眠調節と睡眠物質" 精神医学レビュー. 4. 17-23 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi