研究課題/領域番号 |
04807017
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 洋子 札幌医科大学, 医学部・付属癌研究所, 講師 (60045424)
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研究分担者 |
佐々木 輝捷 札幌医科大学, 医学部・付属癌研究所, 教授 (00045494)
名倉 和子 札幌医科大学, 医学部・付属癌研究所, 技師
石埜 正穂 札幌医科大学, 医学部・付属癌研究所, 助手 (30232325)
山下 由美 札幌医科大学, 附属癌研究所, 技師
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | タンパク質チロシンキナーゼ / フォーカルアドヘジョンキナーゼ / FAK / CAKβ / 細胞接着斑 / レトロウイルスベクター / ポリメラーゼ連鎖反応 / フォーカル・アドヘジョン・キナーゼ / 組み換えレトロウィルス / 神経細胞株 |
研究概要 |
SV40largeT抗原を保有するレトロウイルス、および、アデノウイルスEIA遺伝子を有するレトロウイルスを用いて、新生ラット脳初代培養細胞を不死化し、継代可能な細胞集団を得た。この細胞集団で発現されているタンパク質チロシンキナーゼ(PTK)のクローン化を行った。PTK触媒領域の良く保存されたモチーフに対応するプライマーを合成し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、PCRライブラリーを作成した。このライブラリーをスクリーニングした所、幾つかのGen Bank未登録PTK配列を見いだした。その内の1つはFocal Adhesion Kinase(FAK)分子族に属する第2のPTKをコードしていた。この新しいPTKをCAKβ(Cell Adhesion Kinase β)と名付けた。CAKβは261アミノ酸残基のPTK触媒ドメインに加えて、418残基のN-ドメインと330残基のC-ドメインを有する分子であった。触媒ドメインのアミノ酸配列は、FAKと60%一致し、分子全体では45%一致するが、N端の88残基はFAKとは異なる固有の配列を有する。FAK遺伝子の発現が普遍的であるのに対し、CAKβ遺伝子の発現は、やや組織特異的であった。抗CAKβ抗体を用いた免疫沈降と免疫ブロットにより、113kDaのタンパク質を脳、培養3Y1細胞、CAKβcDNAを導入・発現したCOS-7細胞抽出液中に固定した。CAKβは免疫複合体キナーゼ反応により、リン酸化された。CAKβのチロシンリン酸化状態は、3Y1細胞を培養皿から解離しても減少せず、また、フイブロネクチンで被った培養皿に3Y1細胞を接着させても増強しなかった。CAKβの細胞内局在性を抗CAKβ抗体を用いた免疫染色により検討した所、細胞が相互に接着する表面膜部位の細胞質側に局在することが明らかになり、FAKの局在部位(細胞底の細胞接着斑)とは明らかに違っていた。
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