研究課題/領域番号 |
04807039
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
中山 英明 鳥取大学, 医学部, 教授 (90155888)
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研究分担者 |
陶山 昭彦 鳥取大学, 医学部, 助手 (10144651)
岡本 幹三 鳥取大学, 医学部, 講師 (40032205)
森尾 眞介 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10116379)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / ライフスタイル / 残存歯数 / カルシウム摂取 / 骨(塩)量 / 高齢者 |
研究概要 |
残存歯数が骨粗鬆症予防のための簡易指標となり得るかを目的に、骨粗鬆症の発症に関係するライフスタイルおよび骨塩量と残存歯数の関連性について調査した。調査対象は、1つは、鳥取大学医学部付属病院において診療中の骨粗鬆症患者83名(女性のみ、平均年齢は69歳)に対して、ライフスタイル調査と骨塩量の測定を行った。今1つは、島根県H町の住民460名を対象にライフスタイル調査と残存歯数の基礎調査を行った。骨塩量はDEXA法による橈骨遠位1/6の骨密度を測定した。残存歯数は、歯科衛生士により機能できる歯、動揺している歯、未処置の虫歯、残根だけの歯および喪失歯の5項目について検査した。その結果、ライフスタイルと骨塩量の関係では、体型、年齢階級、閉経の有無、食生活、運動習慣との関連がみられた。とくに骨塩量と残存歯数の関係では、数量化第I類での偏相関係数が、0.349でまずまずの関連性を示したが、0本(全歯喪失)で最も高い寄与率(骨塩量)が認められた。また、ライフスタイルと残存歯数の関係では、年齢階級が最も高い寄与率を示したが、歯科保健に関係の深い歯磨き習慣、咀嚼習慣、間食で甘いものを好んで食べる習慣や小魚・海草類の摂取については殆ど関連性は認められなかった。以上の結果から、全歯喪失者を除外したとしても、残存歯数を骨粗鬆症予防のための簡易指標にすることは難しいことが示唆された。ライフスタイルよりもう蝕および歯周疾患対策によって残存歯数が決定されること、また歯の数と骨塩量にカルシウム代謝という共通項をもたせることはかなり無理があることが指摘されたからである。しかし、ライフスタイルと骨塩量の関係では、先行研究で報告された知見をほぼ確認する結果も得られたので、骨塩量測定の対象を広げて、健常者も含め再度検討する必要があろう。
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