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Whole embryo culture(全胚培養法)による覚せい剤の催奇形性

研究課題

研究課題/領域番号 04807041
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関京都大学

研究代表者

山本 淑子  京都大学, 医学部, 助手 (70025617)

研究分担者 栗下 昭弘  東北大学, 医学部, 助手 (60201472)
山本 啓一  京都大学, 医学部, 助教授 (40025614)
福井 有公  京都大学, 医学部, 教授 (10025588)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード全胚培養 / 覚せい剤 / メタンフェタミン / ラット / 催奇形性
研究概要

覚せい剤メタンフェタミン(MAMP)を投与した妊娠マウスの飼育条件の相違(単独飼育か集団飼育)による奇形発生率の差は催奇形作用に対する間接作用の複雑な関与を示すものと思われる。全胚培養法(whole embryo culture)は、間接作用を除去して胎仔に対する薬物の直接作用を明らかにすることが出来るので、催奇形性薬物の直接作用の検査には最適と考えられる。そこで、本研究では、MAMPの催奇形性を全胚培養法を用いて検査した。〔方法〕妊娠10.5日のラットの子宮を摘出し、顕微鏡下で胚芽をとり出した。血清とタイロード液及びMAMP溶液の15〜120μg/mlを入れた滅菌培養瓶に、3〜4個の胚を加え、培養システムを用いて培養した。胚の観察は、K1ugの方法に準じて行った。〔結果と考察〕MAMPの60及び120μg/ml投与群において各1例の死亡胚が認められたのみで生存率は各群90%以上であった。30μg/mlまでの投与量では奇形は認められるなかったが、90μg/Ml以上の量では奇形発生率は激増した。形態異常は脳に多くみられた。又、胚の発育指標であるスコアは投与量とともに徐々に減少し90μg/Ml以上の投与量では有意の減少となった。120μg/mlでは値はさらに低下した。卵黄嚢直径の減少は90μg/ml以上の投与量において、著明となった。頭殿長や体節数は、卵黄嚢直径の場合よりもいずれも低い投与量で影響をうけた。蛋白濃度は60μg/ml以上の投与量で有意に減少した。胚の組織標本にも異常がみられた。
以上、全胚培養法により、MAMPの催奇形性が確認された。全胚養法を用いて明らかにしえた部分が直接作用であり、直接作用から推定されたteratogenic dose(90μg/ml)はin vivo実験の場合よりも極めて高い値を示したが、これは胚のMAMPの作用に対する高い抵抗力を示すと同時に母体を介する間接作用も示す。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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