研究概要 |
1:樹立培養細胞におけるrITFmRNAの発現 ラット小腸由来細胞IEC6,IEC17,ヒト大腸癌由来細胞CaCo2,及び乳癌由来細胞MCF‐7細胞におけるラットITFの発現をmRNA,蛋白レベルで検討したが免疫組織染色でMCF‐7細胞で陽性所見を認めたのみであった。MCF‐7細胞は他のtrefoil protein familyであるpS2蛋白を発現することが知られており交叉反応を示している可能性があり、RNA ase protection assay検討中である。 2:炎症性腸疾患ラットにおけるラットITF蛋白の経時的発現 薬剤性炎症性腸炎を作製し免疫組織科学的にラットITF蛋白の発現を経時的に調べた。非炎症対象群では腸管杯細胞に強くまた他の腸管上皮細胞にも弱いながら染色性を認めた。炎症性腸炎ラットにおいては杯細胞以外の腸管細胞ではほとんど染色性を認めなかった。また、正常では細胞表面を覆っていたラットITF蛋白は炎症性ラットにおいては著明に減少していた。 3:ラットITF genomic DNAのクローニング ヒトITFcDNAのクローニングはPodolsky DKのグループでなされたため本研究ではラットITFの発現調節のメカニズムの解明に結びつける為にgenomic DNAのクローニングを開始している。
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